マレーシアにおける意匠の審判等手続に関する調査
「マレーシアにおける知的財産の審判等手続に関する調査」(2021年3月、日本貿易振興機構(JETRO) シンガポール事務所 知的財産部)
目次
A.はじめに P.1
I.調査範囲 P.1
II.調査方法 P.1
III.調査結果 P.2
B.審理機関と紛争解決手段 P.3
I.審理機関 P.3
(マレーシアの知的財産権について審理する2つの主要機関であるマレーシア知的財産公社(MyIPO)と知的財産裁判所の概要について紹介している。(マレーシア裁判所の審級の構成についてフローチャートあり。))
II.紛争解決手段 P.5
(知的財産に関する紛争は、高等裁判所において開始され、知的財産権の性質、訴訟の種類または請求の額に応じて、高等裁判所、控訴裁判所または連邦裁判所で審理される。各知的財産権訴訟の管轄の概要と裁判外紛争解決について紹介している。)
D.意匠 P.12
I.意匠出願手続の概要 P.12
(出願手続の概要をフローチャートで紹介している。)
II.意匠出願の審査手続 P.13
(審査手続について解説している。)
III.異議申立手続 P.13
(1996年意匠法は異議申立手続に関する規定を定めていない。)
IV.取消手続 P.14
(取消手続(裁判)について解説している。)
V.登録簿の更正 P.15
(登録簿の更正について解説している(登録意匠抹消のための手順およびタイムラインの概要についてフローチャートあり)。)
VI.統計 P.17
(2010年から2020年9月までの意匠出願・登録件数の統計情報について紹介している。)
VII.ケーススタディ P.18
(1996年意匠法に基づいて提起された取消手続に関して、最近のマレーシアの事例は報告されていないため判例の紹介はない。)
附属書A P.33
(No.2でMyIPOの意匠の統計情報(出願および登録)のURLを紹介している。)
マレーシアにおける産業財産権データベースから得られる統計情報
「ASEAN産業財産権データベースから得られる統計情報」(2021年3月、日本貿易振興機構(JETRO)バンコク事務所知的財産部)第3章 マレーシア
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(目次)
第3章 マレーシア
(データベースの案件(特許、実用新案:2001年から2020年の出願/意匠、商標:2001年から2019年の出願を対象)から算出した出願から公開までに要した期間、および出願から登録までに要した期間を全案件、出願人国籍別、出願ルート別(特許、実用新案のみ)、技術分野別(特許、実用新案のみ)に紹介している。また、出願件数上位ランキング(特許、実用新案:2017年から2019年の出願/意匠、商標:2016年から2018年の出願を対象)および登録率(特許、実用新案:2001年から2020年の出願/意匠、商標2001年から2019年の出願を対象)を紹介している。なお、特許、実用新案については、全出願人、技術分野別、日本国籍出願人、外国出願人のマレーシア第一国出願の出願件数上位ランキングも紹介している。)
1.特許 p.61
1.1 産業財産権の権利化期間 p.61
1.2 産業財産権の出願件数上位リスト p.77
1.3 登録率 p.83
2.実用新案 p.84
2.1 産業財産権の権利化期間 p.84
2.2 産業財産権の出願件数上位リスト p.99
2.3 登録率 p.105
3.意匠 p.106
3.1 産業財産権の権利化期間 p.106
3.2 産業財産権の出願件数上位出願人リスト p.108
3.3 登録率 p.109
4.商標 p.110
4.1 産業財産権の権利化期間 p.110
4.2 産業財産権の出願件数上位出願人リスト p.112
4.3 登録率 p.113
マレーシア知的財産公社が提供する産業財産権データベースの調査報告
「マレーシア知的財産公社が提供する産業財産権データベースの調査報告」(2020年3月、日本貿易振興機構(JETRO)バンコク事務所知的財産部)
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(目次)
第1章 はじめに
1.背景、目的 p.4
2.調査概要 p.5
第2章 マレーシアIPデータベース
(マレーシア知的財産公社(MyIPO)ウェブサイトや他機関のデータベースの概要について説明するとともに、MyIPOの直近の主な変更点、および、日本のJ-PlatPatとの相違点を紹介している。)
1.概要 p.7
1.1 マレーシア知的財産公社ウェブサイト p.7
1.2 PATENTSCOPE p.9
1.3 ASEAN PATENTSCOPE p.9
1.4 欧州連合知的財産庁データベース p.9
1.5 WIPO Global Database p.9
1.6 FOPISER p.9
2.直近の主な変更点 p.10
3.日本のJ-PlatPatとの相違点 p.10
第3章 特許・実用新案
(特許・実用新案のMyIPOの提供するデータベースの仕様、収録状況、取扱い説明(操作手順)を紹介している。)
1.特許・実用新案検索データベース MyIPO p.11
1.1 検索データベース仕様一覧 p.11
1.2 特許・実用新案レコード収録数 p.14
1.3 特許・実用新案要素収録 p.20
1.4 検索データベース MyIPO 取扱い説明 p.25
2.考察・まとめ p.57
第4章 意匠
(意匠におけるMyIPOの提供するデータベースの仕様、収録状況、取扱い説明、検索・表示項目を紹介している。)
1.意匠検索データベース MyIPO p.58
1.1 検索データベース仕様一覧 p.58
1.2 意匠レコード収録数. p.59
1.3 検索データベース MyIPO 取扱い説明 p.60
1.4 意匠データベース MyIPO 検索・表示項目 p.68
2.考察・まとめ p.69
第5章 商標
(商標におけるMyIPOの提供するデータベースの仕様、収録状況、取扱い説明、検索・表示項目を紹介している。)
1.検索データベース MyIPO p.70
1.1 検索データベース仕様一覧 p.70
1.2 商標レコード収録数 p.73
1.3 検索データベース MyIPO 取扱い説明 p.74
1.4 商標データベース MyIPO 検索・表示項目 p.84
2.考察・まとめ p.85
第6章 地理的表示
(地理的表示におけるMyIPOの提供するデータベースの仕様、収録状況、取扱い説明、検索・表示項目を紹介している。)
1.地理的表示データベース MyIPO p.86
1.1 データベース仕様一覧 p.86
1.2 地理的表示データベース MyIPO 取扱い説明 p.87
1.3 地理的表示データベース MyIPO 検索・表示項目 p.94
第7章 公報データベース(共通)
(公報データベースの仕様、取扱い説明(操作手順)を紹介している。)
1.公報データベース MyIPO p.95
1.1 公報データベース仕様一覧 p.95
1.2 公報データベース MyIPO 取扱い説明 p.97
マレーシア知的財産局が提供する産業財産権データベースの調査報告
「マレーシア知的財産局が提供する産業財産権データベースの調査報告」(2018年3月、日本貿易振興機構バンコク事務所知的財産部)第2章から第7章
(目次)
第2章 マレーシアIPデータベース P.7
1. 概要 P.7
1.1 マレーシア知的財産公社ウェブサイト P.7
1.2 PATENTSCOPE P.10
1.3 ASEAN PATENTSCOPE P.10
1.4 欧州連合知的財産庁ウェブサイト P.10
1.5 WIPO Global Brand Database P.10
1.6 FOPISER P.10
2. 直近の主な変更点 P.11
3. 日本のJ-PlatPatとの相違点 P.11
第3章 特許・実用新案 P.12
1. 特許・実用新案検索データベースMyIPO P.12
1.1 検索データベース仕様一覧 P.12
1.2 特許・実用新案レコード収録数 P.14
1.3 特許・実用新案要素収録 P.19
1.4 検索データベースMyIPO取扱い説明 P.25
1.5 特許・実用新案MyIPO検索・表示項目留意点 P.33
2. 考察・まとめ P.37
第4章 意匠 P.38
1. 意匠検索データベースMyIPO P.38
1.1 検索データベース仕様一覧 P.38
1.2 意匠レコード収録数 P.39
1.3 検索データベースMyIPO取扱い説明 P.40
1.4 意匠データベースMyIPO検索・表示項目留意点 P.46
2. 考察・まとめ P.48
第5章 商標 P.49
1. 検索データベースMyIPO P.49
1.1 検索データベース仕様一覧 P.49
1.2 商標レコード収録数 P.50
1.3 検索データベースMyIPO取扱い説明 P.51
1.4 商標データベースMyIPO検索・表示項目留意点 P.63
2. 考察・まとめ P.67
第6章 地理的表示 P.68
1. 地理的表示データベースMyIPO P.68
1.1 データベース仕様一覧 P.68
1.2 地理的表示データベースMyIPO取扱い説明 P.69
1.3 特許・実用新案MyIPO検索・表示項目留意点 P.75
第7章 公報データベース(共通) P.77
1. 公報データベースMyIPO P.77
1.1 公報データベース仕様一覧 P.77
1.2 公報データベースMyIPO取扱い説明 P.79
第8章 統計情報 P.91
1. 産業財産権の権利化期間 P.91
1.1 出願日から公開日までの期間 P.95
1.2 出願日から登録日までの期間 P.102
1.3 考察・まとめ P.111
2. 産業財産権の出願件数上位リスト P.112
2.1 全出願人 P.112
2.2 日本国籍出願人 P.113
2.3 技術分野ごと P.114
2.4 考察・まとめ P.115
マレーシアにおける意匠出願に関する統計
図1は、マレーシア知的財産公社(以下、「MyIPO」という)における2006年から2017年8月までのマレーシア国内出願人および外国出願人による意匠出願件数の推移および意匠登録件数の推移を示している。
図1 2006年から2017年8月までの意匠出願件数の推移および意匠登録件数の推移(出典:MyIPO Statistical Booklet 2015, 2016)
図1は、2007‐2009年にマレーシア国内出願人による意匠出願および外国からの意匠出願が減少傾向にあったことを示している。2010‐2013年の4年間はわずかに増加したが、その後、減少傾向が続いている。なお、図は、2017年8月までに提出された出願件数を示しているが、この数から判断して、2017年末までの出願数もやはり減少傾向が続くと予測できる。
2016年の意匠出願の合計は1630件で、そのうち57%の出願人が外国人であり、残りの43%がマレーシア国内出願人であった。マレーシア国内出願人の意匠出願は前年に比べ11.8%増加している一方、外国からの意匠出願は前年に比べ18.1%減少した。
意匠分類別では、提出された意匠出願1630件のうち、最も多かったのがロカルノ分類第12類(輸送または昇降の手段)の220件で、次が第23類(液体供給機器、衛生用、暖房用、換気用および空調用機器、固体燃料)の204件であった。第12類における出願の大半は日本からの出願であった。マレーシア国内出願人の出願が最も多かったのはロカルノ第23類の96件で、合計701件のうち13.7%を占めていた。マレーシア国内出願人による出願が2番目に多かったのは、第2類の衣料品および裁縫用小物で、88件(12.6%)であった。2016年に第4類、第16類、第17類、第18類および第31類におけるマレーシア国内出願人による出願はなかった。
図2は、2006年から2017年8月までの意匠出願件数および意匠登録件数の推移である。
図2 2006年から2017年8月までの意匠出願件数の推移および意匠登録件数の推移(出典:MyIPO Statistical Booklet 2015, 2016)
2007年から2017年8月までの各年の意匠登録数は変動があり、2015年の意匠登録は1301件にまで落ち込んだ。これは2014年の意匠登録の合計数1891件から31.2%も減少している。2015年および2016年の意匠登録の減少の原因は、マレーシアにおける意匠出願の大半を占めている外国から意匠出願が減少したことにある。過去10年において外国人の出願が意匠出願全体に占める比率は60%以上であったが、2010年と2011年はそれぞれ53%と56%に留まった。しかし、2014年には外国人出願比率は72%に増えている。2016年には、意匠出願の減少にもかかわらず、この期間の意匠登録は増加した結果、登録件数が出願件数を上回った。
表1は2016年の外国からのマレーシア意匠出願の出願人国別ランキング(上位10ヶ国)を示している。2016年における外国からの意匠出願のうち日本が一番多く、19.1%を占めており、次が米国の10.4%であった。
表1: 外国からのマレーシア意匠出願の出願人国別ランキング(2016年 上位10ヶ国)
(出典:MyIPO Statistical Booklet 2015, 2016)
意匠分類別では、第12類(輸送または昇降の手段)および第9類(物品の輸送又は荷扱いのための包装用容器及び容器)の意匠登録が最も多く、それぞれ233件および194件であった。第12類の登録を取得したのは、意匠出願の場合と同様、ほとんどが日本からの出願であった。マレーシア国内出願人の意匠出願と米国からの意匠出願では最も多く登録を取得したのは、第9類の意匠であった。
MyIPOは、過去10年間における出願日から登録までの期間に関する統計データ、さらに審判請求の所要期間に関する統計データを公開していないが、出願から登録までに要する期間は、出願時に全ての方式要件および新規性要件が満たされている場合、通常1年未満である。拒絶理由が出された場合、出願人は2か月以内に要件を満たさなければならず、その応答に要する期間の分だけ、登録までに要する期間は長くなる。