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タイにおける知的財産関連機関・サイト

(1) 立法機関
・タイ国民議会(National Assembly)
 https://web.parliament.go.th/view/7/nationalassembly/TH-TH

 タイ王国の立法府であって、上院の元老院(250議席)と、下院の人民代表院(500議席)とから構成される二院制を採用している。人民代表院は、元老院よりも優越的権限が付与されており、人民代表院の議長が国会議長を務める。具体的には、法案および予算の先議権を有すること、タイ国王によって任命されたタイ首相を承認すること、首相および閣僚の不信任決議を可決すること等の優越的権限が付与されている。

(2) 行政機関
・タイ知的財産局(Department of Intellectual Property:DIP)
 https://www.ipthailand.go.th/th/home.html

 商務省管轄の組織であって、知的財産権の保護および侵害の抑制のための措置の実行、知的財産権の管理システムの構築、ならびに知的財産権の啓発活動等を目的として設立された。具体的な業務としては、特許法(発明特許、発明小特許、意匠)、商標法、著作権法、地理的表示(GI)およびその他の関連法律に基づいた知的財産権の保護・活用、知的財産の保護のためのシステム開発、知的財産に関する他国組織との連携および協力関係の構築が挙げられる。近年、知的財産局は、システム開発に注力しており、2020年2月よりオンラインによる著作権登録システムの運用を開始、2022年12月より商標の画像検索システムの運用を開始している。

※1:著作権登録システムhttps://copyright.ipthailand.go.th/
※2:商標の画像検索システムhttps://search.ipthailand.go.th/

・タイ経済警察(Economic Crime Suppression Division:ECD)
 http://www.royalthaipolice.go.th/

 タイ警察(Thai Royal Police)の中央捜査局下に設立された、知的財産を含む経済犯罪に対応するための特別組織であり、経済犯罪制圧部とも称される。タイ国内において、損害金額が比較的小規模である知的財産権侵害について、権利者からの情報、要請または職権に基づき摘発(レイド、差押え)を行う(タイ国内全体における事件を取り扱う)。著作権については、権利者の訴えがない限り逮捕は行わない。特許権については、権利者からの訴えとそれを証明する材料の提出に基づき、裁判所の令状を取得の上で摘発を行う。

・タイ特別捜査局(Department of Special Investigation:DSI)
 https://www.dsi.go.th/

 法務省の下に設立された、特別技能を持つ専門家から構成される特別な捜査機関である。捜査対象となる事案としては、複雑で、緻密かつ入念な捜査や情報収集が必要とされる刑事事件、公序良俗や道徳、国家の治安、国際関係等に深刻に抵触する刑事事件、そのほか同捜査機関自らが捜査を請け負うべきと判断する事件などが挙げられている。

・タイ税関(Customs)
 https://www.customs.go.th/

 財務省の下に設立され、知的財産に関する業務として知的財産権の執行および国境における模倣品の取り締まりを行う政府組織である。タイ税関は、タイ関税法、タイ輸出入法、商標法および著作権法等に基づいて、裁判所の命令によることなく職権または権利者からの要請に基づき、商標と著作権に係る知的財産侵害物品を差し止め、没収、処分することができる。

・タイデジタル経済社会省(Ministry of Digital Economy and Society:MDES)
 https://www.mdes.go.th/

 経済および社会に対するデジタル開発に関する国家戦略、計画、統計および法令を提案、監視、規制、評価することが主要な任務とされる。デジタル経済社会省の大臣は、コンピュータ犯罪法に基づき、知的財産法により刑事犯罪を構成するコンピュータ・データの拡散中止の要求、または、コンピュータ・システムからの削除の要求を裁判所に申請するための承諾を与える任務を担っている。デジタル経済社会省は、知的財産局と連携して、オンライン上で販売される知的財産権の侵害品を監視する。

(3) 司法機関
・タイ知的財産・国際取引中央裁判所(The Central Intellectual Property and International Trade Court)
 https://ipitc.coj.go.th/th/page/item/index/id/500

 知的財産専門の裁判所として設置された第一審裁判所であって、知的財産および国際取引に関する民事・刑事事件を担当する。知財保護と国際取引の公正を保つことを設立目的とし、発明創出や国際取引、技術導入の機能を果たしている。裁判は、2名の専門判事(Career Judge)と1名の賛助判事(Assist judge)によって行われ、賛助判事は、知的財産や国際取引のエキスパートであって、大学教授や医師、エンジニアなどの有識者が担う。

・タイ専門事案控訴裁判所(Court of Appeal for Specialized Cases:CASC)
 https://appealsc.coj.go.th/th/page/item/index/id/1

 2016年10月に設立された、タイ知的財産・国際取引中央裁判所(CIPITC)の控訴審を専門に取り扱うための裁判所であって、専門事案を判断可能な裁判官のみで構成されている。当裁判所が設置される以前は、CIPITCの判決に不服がある場合に最高裁判所へ控訴していたが、2016年10月より、当裁判所へ控訴することとなり、民事・刑事ともに3審制度を採用することとなった。

(4)その他知的財産関係機関
・国立知的財産権行使センター(National Intellectual Property Rights Centre of Enforcement:NICE)
 ウェブサイトなし

 全政府の省庁間において協力体制を図り、高度な協力を要する事件の取り扱いまたは重大な犯罪、組織犯罪の防止を強化することを目的として2014年5月に設立された。インターネット詐欺、模倣品のオンライン販売および直接販売など、最近多発している犯罪に注力している。

・著作権保護センター(New Copyright Protection Centre)
 ウェブサイトなし

 インターネット上の著作権侵害等オンラインによる知的財産権侵害行為への対応強化を目的として、タイ政府によって2018年12月に設立された。国家放送通信委員会に本部を設置し、国家警察庁との連携を通じて、オンラインによる著作権侵害等への迅速な対応を行う。同センターが、権利者より申立てを受けた場合には、警察当局の調査員と国家放送通信委員会が連携して申立ての妥当性を確認しあい、デジタル経済社会省による協力の下、違法サイトのブロック等の対抗措置を速やかに行う。

・IP IDE Center(IP Innovation Driven Enterprise Center)
 https://www.sciencepark.or.th/index.php/th/innovation-update/open-ip-ide-center-2017/

 タイ知的財産局によって開設された、オンサイトのアドバイザリーサービスセンターである。具体的には、情報サービスと技術動向の分析、ベンチャー企業を革新主導型企業に導くためのアドバイス、知的財産の管理に関するガイダンス、企業への国際的な知財産保護のための誘致サービスを提供しているほか、知的財産に関する学習ツールを提供している。そのほか、知的財産に関する取引を扱っているオンラインプラットフォーム「IP Mart」も提供している(https://ipmart.ipthailand.go.th/)。

・日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所 知的財産部
 https://www.jetro.go.jp/world/asia/th/ip.html

 アセアン10か国、特にメコン地域(タイ、ベトナム、カンボジア、ラオスおよびミャンマー)を対象国として、日系企業等の知的財産に関する業務をサポートする業務を行っている。具体的な業務としては、アセアンにおける「知的財産制度・模倣品対策に関する情報の調査およびその広報」、「知的財産に関する法律的な助言」、「知的財産に関する研修・セミナー」、「東南アジア知財ネットワーク(SEAIPJ)の事務局」および「現地政府当局へのロビーイング活動」を行っている。

・タイ知的財産振興協会(Intellectual Property Promotion Association of Thailand:IPPAT)
 http://www.ippat.org/

 知的財産に関する代理人のサポート、知的財産権の保護や保護手段の研究、ならびに知的財産に関する知識の普及を目的として設立された団体である。会員は、主に弁護士で構成されており、タイの知的財産法を対象として活動し、また会員を対象として知的財産法および条約の改正や審査マニュアル等に関するセミナーを開催している。