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フィリピンにおける商号の保護

2015年03月31日

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■概要
フィリピンにおいて、商号は法律により保護されており、事業名称および企業名を保護する事業名称法(Business Name Law)および会社法による保護に加え、知的財産権の一形態としても認められている。特にフィリピン知的財産法は、事前登録なしでも商号を保護するとともに、公衆に誤認を生じるおそれのある後続のあらゆる商号の使用を違法と見なしている。最高裁判所も、商号と商標は厳密には異なるものとして区別し、異なる保護を与えている。
■詳細及び留意点

【詳細】

 フィリピンにおいて、商号は、法律により保護されており、事業名称および企業名を保護する事業名称法(Business Name Law)および会社法による保護に加え、知的財産権の一形態としても認められている。商号には所有者が苦労して獲得した名声および業務上の信用が付随しているため、これらが公衆の混同により損なわれないように、保護を受けることができる。

 

 特にフィリピン知的財産法は、事前登録なしでも商号を保護すると共に、公衆に誤認を生じるおそれのある後続のあらゆる商号の使用を違法と見なしている。関連する規定を以下に示す。

 

(フィリピン知的財産法第165条)

商号または事業の名称

165.1 名称は、その性質またはそれらを付した使用により公の秩序または善良の風俗に反することとなる場合、および特にそれらにより特定される企業の性質について当業界または公衆を欺瞞するおそれがある場合は,商号として使用することはできない。

165.2(a) 商号を登録する義務に係る法律または規則の規定にかかわらず、商号は、登録の前であるかまたは登録がなされていない場合であっても、第三者が犯す違法行為に対して保護される。

(b) 特に、商号、標章もしくは団体標章としての使用であるか否かを問わず、第三者による商号の「後追い」の使用、または公衆を誤認させる虞がある類似の商号もしくは標章の「後追い」の使用は,違法であるとみなす。

 

 判例を通じて最高裁判所は、商標と商号を区別しており、それぞれに対して異なる種類の保護を認めている。具体的に最高裁判所は、以下のように判示している。

 

 「一般的に商標は、特定の人または組織により生産または処理される物品と、他者により生産または処理されるものとを区別または識別するための標識、紋章または標章として説明されており、商品または物品に付される必要がある。一方、商号は、自分自身の名前と同様に製造業者または取引業者自身を記述するものであり、その企業が所在する場所の名前を含んでいることも多い。取引上の保護のため、取引上の混同を避けるため、さらに高い名声による優位を確保するため、商号は製造業者または取引業者の独自性を保護対象とする。商号は企業の業務上の信用に対して用いられるものであり、販売される商品に付される必要はない。つまり商号は、厳密な意味で商標とは見なされない。」

■本文書の作成者
Rouse & Co. International (Philippines ) Ltd.
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期
2015.01.28
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