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2016.06.01
オーストラリアにおける商標権に基づく権利行使の留意点オーストラリアにおいて商標権に基づく権利行使を行う場合、商標権者は登録商標の有効性、警告書の送付、侵害商標の証拠資料などの様々な点について注意が必要ある。
本稿では、オーストラリアにおける商標権に基づく権利行使の留意点について、Spruson & Ferguson lawyer Pty Limitedの弁護士Khajaque Kortian氏、Jacqueline Chelebian氏が解説している。
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2016.05.27
オーストラリアにおける庁指令に対する応答期間(本記事は、2022/11/8に更新しています。)
URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/27031/オーストラリアにおける実体審査においては、実体審査の結果、拒絶理由が見出された場合、拒絶理由を指摘する第一回庁指令の日付から起算する所定期間内(以下“受理期限”)に、全ての拒絶理由を解消し、出願の受理を受けなければならない。この受理期限は、通常の特許出願である標準特許出願において、2013年4月15日より前に審査請求した場合は第一回庁指令の日から21ヶ月であり、2013年4月15日以降に審査請求した場合は第一回庁指令の日から12ヶ月である(2013年4月15日付で特許法改正が施行)。
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2016.05.25
オーストラリアにおける分割出願に関する留意事項(本記事は、2023/2/7に更新しています。)
URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/33771/オーストラリアでは、親出願が標準特許出願(実体審査を経て権利期間が出願から20年の標準特許が付与される特許出願)であるかイノベーション特許出願(実体審査を経ずに権利期間が出願から8年のイノベーション特許が付与される出願)であるかに応じて、分割出願に適用される法律や規則が異なる。本稿ではそれらの点について詳細に論じる。
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2016.05.23
ニュージーランドにおける特許を受けることができる発明と特許を受けることができない発明【その2】ニュージーランドでは、2013年ニュージーランド特許法(「新法」)の第11条において、コンピュータプログラムは、特許を受けることができない旨規定されている。また、ビジネス方法に関しては明確な規定はないが、特許を受けることができない可能性が高い。
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2016.05.20
ニュージーランドにおける特許を受けることができる発明と特許を受けることができない発明【その1】ニュージーランドでは、2013年ニュージーランド特許法の第11条、第15条、第16条において、商業的利用が公序良俗に反する発明、人間およびその産生のための生物学的方法、人間を診断する方法、植物品種、コンピュータプログラムなどは、特許を受けることができない旨規定されている。
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2016.05.18
オーストラリアにおける「商標の使用」と使用証拠オーストラリアでは、「商標の使用」に関しては、商標法第7条において、「商品に関する商標の使用」とは、商品(中古品を含む)自体への使用(ラベル、タグの使用を含む商品への直接的な商標の表示)、または商品との物理的またはその他の関係における商標の使用をいい、「役務に関する商標の使用」とは、役務との物理的またはその他の関係における商標の使用をいう、と定義されている。
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2016.05.16
オーストラリアにおける特許を受けることができる発明とできない発明オーストラリア特許法は総じてかなり広範囲に特許の保護を認めている。ただし、違法性阻却(法律で制定された特許性に対する侵害であっても、特別の事情があるために違法としないケース)や、裁判所が言い渡した重要な判決の結果として、特許保護を受けることができない発明もいくつか存在している。
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2016.05.12
オーストラリアにおける特許出願書類(本記事は、2023/1/26に更新しています。)
URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/laws/27679/オーストラリアにおいてパリ優先権を主張して出願(以下、「パリルート出願」という。)する際の書類、およびPCT出願の国内段階への移行によって出願(以下、「PCTルート出願」という。)する際に必要な書類と注意事項を説明する。
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2016.05.10
オーストラリアにおける未登録周知商標の保護オーストラリアでは、一定の要件を充足すれば、未登録周知商標に保護が与えられる。周知商標が未登録であっても、ある程度の名声または知名度を獲得していれば、他者による標章の使用に対して、詐称通用を主張した保護と、消費者法の規定に基づく保護を求めることができる。また、周知商標が未登録であっても、他者の商標出願への異議申立、他者の商標登録への取消請求ができる。周知商標が登録されていれば、他者による無関係な商品・役務への標章の使用に対しても侵害を申し立てることができ、防護登録を取得することができる。
本稿では、オーストラリアにおける未登録周知商標の保護について、Spruson & Ferguson Pty Limitedの弁護士 Catherine Sedgley氏、商標代理人Tracey Berger氏が解説している。
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2016.04.27
オーストラリアにおける従業者発明の管理1990年オーストラリア特許法では、従業者が行った発明に対する従業者の権利について明示的に定めていない。しかしながら、使用者が従業者発明(職務発明等を含む従業者による発明)の譲渡を受ける資格を有することを示すことにより、使用者側への権利帰属を容易にする規定が特許法には存在する。雇用契約に発明の譲渡や権利の帰属について明示的な規定がない場合、使用者が従業者の発明に対して権利を有するか否かは、契約法や両者間の信認関係の有無に基づいて裁判所が判断することになる。したがって、従業者の発明をより確実に使用者に帰属させるには、雇用契約の中に適切な条項を含めることが重要となる。