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タイにおける特許の新規性喪失の例外

2015年03月31日

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■概要
タイでは、特許法第6条に基づき、特許または小特許の出願日前12ヶ月以内に、当該特許または小特許の内容が非合法的に取得されて行われた開示、または発明者自らが国際博覧会もしくは公的機関の博覧会での展示により行った開示は、特許法第6条(2)でいう開示とは見なされず、出願日時点における技術水準に属するものとは見なされない(新規性喪失の例外)。タイ特許法は発明と意匠の双方に関する特許保護の規定を含むが、新規性喪失の例外に関する規定は、意匠には適用されない。
■詳細及び留意点

【詳細】

 出願された発明は、発明の新規性要件を規定するタイ特許法第6条に示される発明に該当せず、出願日時点における技術水準に属するものと見なされない場合、新規となる。

 

タイ特許法第6条

技術水準に属するものでなければ、発明は新規とする。技術水準とは、次の何れかの発明を含むものとする。

(1)特許出願日より前に、国内で他人に広く知られていた発明または用いられていた発明

(2)特許出願日より前に、国内外でその要旨が文書もしくは印刷物に記載されていたか、または展示その他の方法で一般に開示されていた発明

(3)特許出願日より前に、国内外で特許または小特許の付与を受けていた発明

(4)特許出願日の18月より前に外国で特許または小特許が出願されたが、かかる特許または小特許が付与されなかった発明

(5)国内外で特許または小特許が出願され、その出願が国内の特許出願日より前に公開された発明

特許出願日前の12月間に、非合法的に主題が取得されて行われた開示、または発明者が国際博覧会もしくは公的機関の博覧会での展示により行った開示は、(2)でいう開示とはみなされない。

 

 特許法第6条(2)に基づく発明の開示が、発明の本質を開示している場合、当該開示は、当該発明の新規性を喪失させるものと見なされる。一般的かつ発明の詳細に関わらない発明の開示は、タイ特許法第6条(2)に基づく技術水準を形成するものとは見なされない(特許および小特許出願のための審査ガイドライン(B.E. 2555(2012))。

 

 特許法第6条に基づき、特許または小特許の出願日前12ヶ月以内に、特許または小特許の内容が非合法的に取得されて行われた開示、または発明者が国際博覧会もしくは公的機関の博覧会での展示により行った開示は、特許法第6条(2)でいう開示とは見なされず、出願日時点における技術水準に属するものとは見なされない(新規性喪失の例外)。

 

 発明の新規性喪失の例外について、非合法的に取得されて行われた開示または発明者による博覧会での開示を裏付ける証拠として出願と同時に提出すべき書類を指定する法令およびガイドラインは存在しない。

 

 特許出願日以前の発明者以外の譲受人や従業員による発明の開示が、上記規定に基づく新規性喪失の例外と見なされる否かについては、タイでは前例がないため定かではない。

 

 特許法第6条に基づく発明の開示が、特許出願日前12ヶ月以内の期間よりも前に行われた場合、当該発明は新規性を喪失したものと見なされる。

 

 実務的には、タイ特許法に基づき発行された省令第21号(B.E. 2542)、および特許および小特許のための審査ガイドラインに規定される通り、主要な特徴または詳細が、発明者により国際博覧会または公的機関の博覧会あるいは政府機関が主催または後援するタイ国内での博覧会において開示された発明に関する特許出願について、出願人は、開示日および、または博覧会の開催日を示さなければならない。出願人は、政府、または博覧会を運営するまたは認可する当局が発行した、発明の主要な特徴または詳細が開示された旨または発明が展示された旨を示す証明書を、出願と同時に提出しなければならない。

 

 出願書類において、発明が国際展覧会あるいは公的機関の展覧会で開示されたか否かを明示する必要がある。しかし、展覧会の日付を示す証明書の提出期間については、特許出願後90日以内とされている。

 

 審査官は、発明が開示された日付を示す証明書を検討し、当該日付が12ヶ月以内であるか否か、および、タイ特許法19条に基づき、新規性の判断に際して、展覧会の開催初日を当該特許または小特許の出願日として見なすことができるか否か、すなわち新規性喪失の例外に該当するか否かを検討しなければならない。

 

タイ特許法第19条

政府後援または公認のタイ国内で開催された博覧会でその発明を展示した者が、その博覧会の開催初日から12月以内に当該発明について特許を出願したときは、その博覧会の開催初日に出願を行ったとみなすものとする。

■ソース
・タイ特許法
・タイ特許法省令
・タイ特許および小特許審査ガイドライン
■本文書の作成者
Domnern Somgiat & Boonma Law Office  Thanapol Thammapratip
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期
2015.02.24
■関連キーワード
発明   証拠   新規性喪失の例外   開示   博覧会   実務者向け   TH-am-2411   技術水準   TH:タイ   2410  

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