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中国、韓国、台湾、香港の特許・実用新案制度比較

2021年11月02日

  • アジア
  • 法令等
  • 制度動向
  • 特許・実用新案

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■概要
中国、韓国、台湾、香港の特許・実用新案に関する制度情報を比較一覧する。
■詳細及び留意点
国または
地域名
パリ
条約
WTO
協定
PCT PLT 特許法 実用
新案法
公開制度 審査請求
中国 × 18月 特許:○(3年)
実案:×(実体審査無し)
韓国 × 18月 特許:○(3年)*1
実案:〇(3年)
台湾 × × × 18月 特許:○(3年)
実案:×(実体審査無し)
香港 *3 *3 × 18月 特許:○(3年)*2
実案:×(実体審査無し)

*1:2017年3月以降出願
*2:2019年12月以降の直接出願
*3:香港はパリ条約、特許協力条約(PCT)に国として加盟してはいないが、中国として適用される。

1.パリ条約
 中国、韓国は加盟しているが、台湾、香港は未加盟である。ただし、台湾はパリ条約には未加盟であるが、WTO加盟国にした出願に基づき優先権を主張して出願することができる。また、香港は国として未加盟であるが、中国として適用される(関連情報参照)。

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「中国における産業財産権権利化費用」(2019.08.06)
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「中国におけるパリ条約ルートおよびPCTルートの特許出願の相違点」(2013.05.31)
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「(中国)外国優先権を主張する権利の回復請求」(2013.03.08)
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「韓国におけるパリ条約ルートおよびPCTルートの特許出願の相違点」(2016.03.25)
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「台湾における専利法に基づく優先権主張の手続(国際優先権および国内優先権)」(2020.07.28)
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「香港におけるパリ条約ルートおよびPCTルートの特許出願の差異【その2】」(2015.09.15)
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「香港におけるパリ条約ルートおよびPCTルートの特許出願の差異【その1】」(2015.09.08)
https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/8683/
「香港における特許出願および意匠出願の優先権主張の手続(外国優先権)」(2020.04.07)
https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/18432/

関連情報:
「Paris Notification No. 178」(1997.06.10)
https://www.wipo.int/treaties/en/notifications/paris/treaty_paris_178.html

2.WTO協定
 中国、韓国、台湾、香港が加盟しており、WTOの規定によるTRIPS協定の義務付けにより、WTO加盟国はパリ条約、PCTに加盟していなくても同加盟国にした出願に基づき優先権を主張して出願することができる。

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「香港における特許出願および意匠出願の優先権主張の手続(外国優先権)」(2020.04.07)
https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/18432/

関連情報:
「世界貿易機関(WTO)」
https://www.soumu.go.jp/g-ict/international_organization/wto/pdf/wto.pdf

3.特許協力条約(PCT)
 中国、韓国は加盟しているが、香港、台湾は未加盟である。ただし、台湾をPCT出願の指定国とすることはできないが、PCT出願を基礎とする優先権を伴う台湾出願は可能である。また、香港でPCTに基づき特許を取得するには中国を指定国にする必要がある(関連情報参照)。

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「香港におけるパリ条約ルートおよびPCTルートの特許出願の差異【その2】」(2015.09.15)
https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/8685/

関連情報:
「PCT Notification No. 121」(1997.06.10)
https://www.wipo.int/treaties/en/notifications/pct/treaty_pct_121.html

4.特許法条約(PLT)
 中国、韓国、台湾、香港のいずれの国・地域においても未加盟である。PLTは特許法の手続的側面の調和を図るものであり、出願日の認定要件、出願手続の簡素化、期間延長、期間徒過に関する救済等が盛り込まれており、早期の加盟が望まれる。

関連記事:
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5.特許法
 中国、台湾では特許は専利法により規定されている。
 香港では特許(標準特許)は特許条例により規定されている。
 韓国では特許は特許法により規定されている。

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6.実用新案法
 中国、台湾では実用新案は専利法により規定されている。
 香港では実用新案(短期特許)は特許条例により規定されている。
 韓国では実用新案は実用新案により規定されているが、一部、特許法の条文を援用している。

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7.公開制度
 中国、韓国、台湾、香港のいずれの国・地域においても特許は出願日または優先日から18月で公開される。なお、中国、韓国、台湾には早期公開制度がある。また、韓国は実用新案も同様に公開される。

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8.審査請求
 中国では特許は、出願日または優先日から3年以内に審査請求ができる。実用新案は、実体審査が行われない。また、早期審査制度があり、通常PPH、PCT-PPH、PPH Mottainaiが利用可能である。
 韓国では特許は、優先日の有無にかかわらず、出願日から3年(2017年2月28日以前の出願では5年)以内に審査請求ができる。実用新案は2017年2月以前も含めて3年以内審査請求できる。また、早期審査制度があり、通常PPH、PCT-PPH、PPH Mottainaiが利用可能である。
 台湾では特許は、優先日の有無にかかわらず、出願日から3年以内に審査請求ができる。実用新案は、実体審査が行われない。また、早期審査制度があり、通常PPH、PPH Mottainaiが利用可能であるが、PCT-PPHは使用できない。
 香港では特許は、2019年12月以降の直接出願標準特許出願の場合、出願日または優先日から3年以内に審査請求ができる。従前の標準特許出願の場合、指定特許庁(中国特許庁、英国特許庁、欧州特許庁英国指定のもの)は各国・地域の審査結果に基づくが、各国・地は域の特許出願公開から6月以内の記録請求手続きが必要とされる。また、短期特許は、実体審査が行われない。

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■本文書の作成者
日本国際知的財産保護協会
■本文書の作成時期
2021.08.25
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