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日本と韓国における特許出願書類・手続の比較

2019年08月29日

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■概要
日本で出願された特許出願を優先権の基礎として韓国に特許出願する際に、必要となる出願書類および関連する法令についてまとめた。日本と韓国における特許出願について、出願書類と手続言語についての規定および優先権主張に関する手続を比較した。
日本は特許法条約(Patent Law Treaty:PLT)に加入し、平成28年6月に発効したため、これに先立ち、特許法条約の規定を担保する特許法改正がなされた。特許出願書類に関連する主な改正点は外国語による明細書に使用される言語が「英語」のみであったものが「英語その他の外国語」に拡張されたこと、および優先権主張の時期を出願と同時としていたものを最先の優先日から1年4か月以内などに緩和されたことである。
 韓国は、2018年11月現在、特許法条約に加盟しておらず、上記2点が主な相違点となった。
■詳細及び留意点

<日本における特許出願の出願書類>

 

1) 出願書類

 所定の様式により作成した以下の書面を提出する。

・願書

・明細書

・特許請求の範囲

・必要な図面

・要約書

条文等根拠:特許法第36条

 

日本特許法第36条(特許出願)

 特許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。

 一 特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所

 二 発明者の氏名及び住所又は居所

2 願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を添付しなければならない。

3 前項の明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 発明の名称

 二 図面の簡単な説明

 三 発明の詳細な説明

4 前項第三号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。

 一 経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。

 二 その発明に関連する文献公知発明(第二十九条第一項第三号に掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を受けようとする者が特許出願の時に知っているものがあるときは、その文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知発明に関する情報の所在を記載したものであること。

5 第二項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げない。

6 第二項の特許請求の範囲の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。

 一 特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであること。

 二 特許を受けようとする発明が明確であること。

 三 請求項ごとの記載が簡潔であること。

 四 その他経済産業省令で定めるところにより記載されていること。

7 第二項の要約書には、明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した発明の概要その他経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。

 

2) 手続言語

 日本語

 

3) 手続言語以外で記載された明細書での出願日確保の可否

 英語その他の外国語により作成した外国語書面を願書に添付して出願することができる。その特許出願の日から1年4か月以内に外国語書面および外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。

条文等根拠:特許法第36条の2、特許法施行規則第25条の4

 

日本特許法第36条の2

 特許を受けようとする者は、前条第二項の明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書に代えて、同条第三項から第六項までの規定により明細書又は特許請求の範囲に記載すべきものとされる事項を経済産業省令で定める外国語で記載した書面及び必要な図面でこれに含まれる説明をその外国語で記載したもの(以下「外国語書面」という。)並びに同条第七項の規定により要約書に記載すべきものとされる事項をその外国語で記載した書面(以下「外国語要約書面」という。)を願書に添付することができる。

2 前項の規定により外国語書面及び外国語要約書面を願書に添付した特許出願(以下「外国語書面出願」という。)の出願人は、その特許出願の日(第四十一条第一項の規定による優先権の主張を伴う特許出願にあっては、同項に規定する先の出願の日、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張を伴う特許出願にあっては、最初の出願若しくはパリ条約(千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約をいう。以下同じ。)第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日、第四十一条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による二以上の優先権の主張を伴う特許出願にあっては、当該優先権の主張の基礎とした出願の日のうち最先の日。第六十四条第一項において同じ。)から一年四月以内に外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。ただし、当該外国語書面出願が第四十四条第一項の規定による特許出願の分割に係る新たな特許出願、第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係る特許出願又は第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願である場合にあっては、本文の期間の経過後であっても、その特許出願の分割、出願の変更又は実用新案登録に基づく特許出願の日から二月以内に限り、外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を提出することができる。

3 特許庁長官は、前項本文に規定する期間(同項ただし書の規定により外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文を提出することができるときは、同項ただし書に規定する期間。以下この条において同じ。)内に同項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文の提出がなかつたときは、外国語書面出願の出願人に対し、その旨を通知しなければならない。

4 前項の規定による通知を受けた者は、経済産業省令で定める期間内に限り、第二項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文を特許庁長官に提出することができる。

5 前項に規定する期間内に外国語書面(図面を除く。)の第二項に規定する翻訳文の提出がなかつたときは、その特許出願は、同項本文に規定する期間の経過の時に取り下げられたものとみなす。

6 前項の規定により取り下げられたものとみなされた特許出願の出願人は、第四項に規定する期間内に当該翻訳文を提出することができなかつたことについて正当な理由があるときは、経済産業省令で定める期間内に限り、第二項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文を特許庁長官に提出することができる。

7 第四項又は前項の規定により提出された翻訳文は、第二項本文に規定する期間が満了する時に特許庁長官に提出されたものとみなす。

8 第二項に規定する外国語書面の翻訳文は前条第二項の規定により願書に添付して提出した明細書、特許請求の範囲及び図面と、第二項に規定する外国語要約書面の翻訳文は同条第二項の規定により願書に添付して提出した要約書とみなす。

 

日本特許法施行規則第25条の4(外国書面出願の言語)

 特許法第三十六条の二第一項の経済産業省令で定める外国語は、英語その他の外国語とする。

 

4) 優先権主張手続

 優先権主張の基礎となる出願の出願国と出願日を記載した書類を最先の優先権主張日から1年4か月、またはその優先権の主張を伴う特許出願の日から4か月の何れか遅い日までの間、に特許庁長官に提出しなければならない。

 また、優先権を証明する書類(優先権証明書)を優先権主張の基礎とした出願日から1年4か月以内に特許庁長官に提出しなければならない。

 ただし、日本国特許庁と一部の外国特許庁、機関との間では、優先権書類の電子的交換を実施しており、出願人が所定の手続を行うことで、パリ条約による優先権主張をした者が行う必要がある書面(紙)による優先権書類の提出を省略することが可能となっている。

条文等根拠:特許法第43条、特許法施行規則第27条の4の2第3項

 

日本特許法第43条(パリ条約による優先権主張の手続)

 パリ条約第四条D(1)の規定により特許出願について優先権を主張しようとする者は、その旨並びに最初に出願をし若しくは同条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし又は同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められたパリ条約の同盟国の国名及び出願の年月日を記載した書面を経済産業省令で定める期間内に特許庁長官に提出しなければならない。

2 前項の規定による優先権の主張をした者は、最初に出願をし、若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし、若しくは同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められたパリ条約の同盟国の認証がある出願の年月日を記載した書面、その出願の際の書類で明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲及び図面に相当するものの謄本又はこれらと同様な内容を有する公報若しくは証明書であってその同盟国の政府が発行したものを次の各号に掲げる日のうち最先の日から一年四月以内に特許庁長官に提出しなければならない。

 一 当該最初の出願若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により当該最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により当該最初の出願と認められた出願の日

 二 その特許出願が第四十一条第一項の規定による優先権の主張を伴う場合における当該優先権の主張の基礎とした出願の日

 三 その特許出願が前項、次条第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による他の優先権の主張を伴う場合における当該優先権の主張の基礎とした出願の日

3 第一項の規定による優先権の主張をした者は、最初の出願若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の番号を記載した書面を前項に規定する書類とともに特許庁長官に提出しなければならない。ただし、同項に規定する書類の提出前にその番号を知ることができないときは、当該書面に代えてその理由を記載した書面を提出し、かつ、その番号を知つたときは、遅滞なく、その番号を記載した書面を提出しなければならない。

4 第一項の規定による優先権の主張をした者が第二項に規定する期間内に同項に規定する書類を提出しないときは、当該優先権の主張は、その効力を失う。

5 第二項に規定する書類に記載されている事項を電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。)によりパリ条約の同盟国の政府又は工業所有権に関する国際機関との間で交換することができる場合として経済産業省令で定める場合において、第一項の規定による優先権の主張をした者が、第二項に規定する期間内に、出願の番号その他の当該事項を交換するために必要な事項として経済産業省令で定める事項を記載した書面を特許庁長官に提出したときは、前二項の規定の適用については、第二項に規定する書類を提出したものとみなす。

6 特許庁長官は、第二項に規定する期間内に同項に規定する書類又は前項に規定する書面の提出がなかつたときは、第一項の規定による優先権の主張をした者に対し、その旨を通知しなければならない。

7 前項の規定による通知を受けた者は、経済産業省令で定める期間内に限り、第二項に規定する書類又は第五項に規定する書面を特許庁長官に提出することができる。

8 第六項の規定による通知を受けた者がその責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内に第二項に規定する書類又は第五項に規定する書面を提出することができないときは、前項の規定にかかわらず、経済産業省令で定める期間内に、その書類又は書面を特許庁長官に提出することができる。

9 第七項又は前項の規定により第二項に規定する書類又は第五項に規定する書面の提出があつたときは、第四項の規定は、適用しない。

 

特許法施行規則第27条の4の2第3項

3 特許法第四十一条第四項及び第四十三条第一項(同法第四十三条の二第二項(同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)及び第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の経済産業省令で定める期間は、次に掲げる場合に応じ、当該各号に定める期間とする。

一 特許出願(特許法第四十四条第一項、第四十六条第一項若しくは第二項又は第四十六条の二第一項の規定による特許出願を除く。)について、同法第四十一条第一項、第四十三条第一項又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張をする場合(第三号に規定する場合を除く。) 優先日(優先権主張書面を提出することにより優先日について変更が生じる場合には、変更前の優先日又は変更後の優先日のいずれか早い日。次号において同じ。)から一年四月の期間が満了する日又はこれらの規定による優先権の主張を伴う特許出願の日から四月の期間が満了する日のいずれか遅い日までの間(出願審査の請求又は出願公開の請求があつた後の期間を除く。)

二 特許法第四十四条第一項、第四十六条第一項若しくは第二項又は第四十六条の二第一項の規定による特許出願について、同法第四十一条第一項又は第四十三条第一項若しくは第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張をする場合(第三号に規定する場合を除く。) 優先日から一年四月、同法第四十四条第一項の規定による新たな特許出願に係るもとの特許出願の日、同法第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係るもとの出願の日若しくは同法第四十六条の二第一項の規定による特許出願の基礎とした実用新案登録に係る実用新案登録出願の日から四月又は同法第四十四条第一項、第四十六条第一項若しくは第二項又は第四十六条の二第一項の規定による特許出願をした日から一月の期間が満了する日のいずれか遅い日までの間(出願審査の請求又は出願公開の請求があつた後の期間を除く。)

三 特許法第四十一条第一項の規定による優先権の主張(同項第一号に規定する正当な理由があるときにするものに限る。)をする場合 当該正当な理由がないものとした場合における当該優先権の主張を伴う特許出願をすることができる期間の経過後二月

四 特許法第四十三条の二第一項(同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定による優先権の主張をする場合 当該優先権の主張に係るパリ条約第四条C(1)に規定する優先期間の経過後二月

 

 

<参考URL>

(特許庁:優先権書類の提出省略について(優先権書類データの特許庁間における電子的交換について))

https://www.jpo.go.jp/system/patent/shutugan/yusen/electronic/index.html

 

<韓国における特許出願の出願書類(パリルート)>

 

1) 出願書類

 特許法にて規定された以下の書面を提出する。ただし、特許請求の範囲は優先日から1年2か月までに補完提出可能。

・特許出願書

・明細書(発明の説明、特許請求の範囲)

・必要な図面

・要約書

・委任状

条文等根拠:韓国特許法第42条、第42条の2

 

韓国特許法第42条(特許出願)

①特許を受けようとする者は、次の各号の事項を記載した特許出願書を特許庁長に提出しなければならない。

 1.特許出願人の氏名及び住所(法人の場合にはその名称及び営業所の所在地)

 2.特許出願人の代理人がいる場合は、その代理人の氏名及び住所若しくは営業所の所在地[代理人が特許法人・特許法人(有限)である場合にはその名称、事務所の所在地及び指定された弁理士の氏名]

 3.発明の名称

 4.発明者の氏名及び住所

②第1項による特許出願書には、発明の説明・請求範囲を記載した明細書と必要な図面及び要約書を添付しなければならない。

③第2項による発明の説明は、次の各号の要件を全て満たさなければならない。

 1.その発明が属する技術分野で通常の知識を有した者がその発明を容易に実施することができるように明確かつ詳細に記載すること

 2.その発明の背景となる技術を記載すること

④第2項による請求範囲には、保護を受けようとする事項を記載した項(以下、”請求項”という。)が1つ以上なければならず、その請求項は、次の各号の要件を全て満たさなければならない。

 1.発明の説明により裏付けられること

 2.発明が明瞭かつ簡潔に記載されていること

⑤削除

⑥第2項による請求範囲には、保護を受けようとする事項を明確にできるように、発明を特定するのに必要であると認められる構造・方法・機能・物質またはこれらの結合関係等を記載しなければならない。

⑦削除

⑧第2項による請求範囲の記載方法に関し必要な事項は、大統領令で定める。

⑨第2項による発明の説明、図面及び要約書の記載方法等に関して必要な事項は、産業通商資源部令で定める。

 

韓国特許法第42条の2(特許出願日等)

①特許出願日は、明細書及び必要な図面を添付した特許出願書が特許庁長に到達した日とする。この場合、明細書に請求範囲は記載しないことができるが、発明の説明は記載しなければならない。

②特許出願人は、第1項後段によって特許出願書に最初に添付した明細書に請求範囲を記載しなかった場合には、第64条第1項各号の区分による日から1年2ヶ月になる日まで明細書に請求範囲を記載する補正をしなければならない。ただし、本文による期限以前に第60条第3項による出願審査請求の趣旨の通知を受けた場合には、その通知を受けた日から3ヶ月になる日又は第64条第1項各号の区分による日から1年2ヶ月になる日のうち早い日までに補正をしなければならない。

③特許出願人が第2項による補正をしなかった場合には、第2項による期限となる日の翌日に該当特許出願を取り下げたものとみなす。

 

2) 手続言語

 韓国語

 

3) 手続言語以外で記載された明細書での出願日確保の可否

 産業通商資源部令で定める言語(英語)での出願が可能。優先日から1年2か月以内に韓国語訳文を補完提出する必要がある。

条文等根拠:特許法第42条の3

 

韓国特許法第42条の3(外国語特許出願等)

①特許出願人が明細書及び図面(図面のうち説明部分に限定する。以下、第2項及び第5項で同じ。)を韓国語ではない産業通商資源部令で定める言語で記載するという旨を特許出願をするとき特許出願書に記載した場合には、その言語で記載することができる。

②特許出願人が特許出願書に最初に添付した明細書及び図面を第1項による言語で記載した特許出願(以下、“外国語特許出願”という。)をした場合には、第64条第1項各号の区分による日から1年2ヶ月になる日までその明細書及び図面の韓国語翻訳文を産業通商資源部令で定める方法によって提出しなければならない。ただし、本文による期限以前に第60条第3項による出願審査請求の趣旨の通知を受けた場合には、その通知を受けた日から3ヶ月となる日又は第64条第1項各号の区分による日から1年2ヶ月となる日のうち早い日までに提出しなければならない。

③第2項により韓国語翻訳文を提出した特許出願人は、第2項による期限以前にその韓国語翻訳文に替えて新しい韓国語翻訳文を提出することができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、この限りでない。

 1.明細書又は図面を補正(第5項により補正したものとみなす場合は除く。)した場合

 2.特許出願人が出願審査の請求をした場合

④特許出願人が第2項による明細書の韓国語翻訳文を提出しなかった場合には、第2項による期限となる日の翌日に該当特許出願を取り下げたものとみなす。

⑤特許出願人が第2項による韓国語翻訳文又は第3項本文による新しい韓国語翻訳文を提出した場合には、外国語特許出願の特許出願書に最初に添付した明細書及び図面をその韓国語翻訳文に従って補正したものとみなす。ただし、第3項本文により新しい韓国語翻訳文を提出した場合には、最後の韓国語翻訳文(以下、本条及び第47条第2項後段で“最終勧告後翻訳文”という。)前に提出した韓国語翻訳文に従って補正したものとみなす全ての補正は最初からなかったものとみなす。

⑥特許出願人は、第47条第1項により補正をすることができる期間に最終韓国語翻訳文の間違った翻訳を産業通商資源部令で定める方法によって訂正することができる。この場合、訂正された韓国語翻訳文に関しては、第5項を適用しない。

⑦第6項前段の規定により、第47条第1項第1号または第2号の規定による期間に訂正をする場合には、最後の訂正前にしたすべての訂正は始めからなかったものとみなす。

 

4) 優先権主張手続

 優先権主張を出願と同時に行う必要がある。優先権主張国が日本の場合は、韓国特許庁と日本特許庁間で優先権書類の電子的交換を行うため、優先権証明書等の提出は不要。

条文等根拠:韓国特許法第54条

 

韓国特許法第54条(条約による優先権主張)

①条約によって次の各号のいずれかに該当する場合には、第29条及び第36条を適用するときにその当事国に出願した日を大韓民国に特許出願した日とみなす。

 1.大韓民国国民に特許出願に対する優先権を認める当事国の国民がその当事国又は他の当事国に特許出願をした後、同一な発明を大韓民国に特許出願して優先権を主張する場合

 2.大韓民国国民に特許出願に対する優先権を認める当事国に大韓民国国民が特許出願した後、同一な発明を大韓民国に特許出願して優先権を主張する場合

②第1項によって優先権を主張しようとする者は、優先権主張の基礎となる最初の出願日から1年以内に特許出願しなければこれを主張することができない。

③第1項によって優先権を主張しようとする者は、特許出願をするとき特許出願書にその旨、最初に出願した国家名及び出願の年月日を記載しなければならない。

④第3項により優先権を主張した者は、第1号の書類又は第2号の書面を特許庁長に提出しなければならない。ただし、第2号の書面は産業通商資源部令が定める国家の場合のみ該当する。

 1.最初に出願した国家の政府が認める書類であって特許出願の年月日を記載した書面、発明の明細書及び図面の謄本

 2.最初に出願した国家の特許出願の出願番号及びその他出願を確認することができる情報等、産業通商資源部令で定める事項を記載した書面

⑤第4項による書類または書面は、次の各号に該当する日のうち最優先日から1年4ヶ月以内に提出しなければならない。

 1.条約当事国に最初に出願した出願日

 2.その特許出願が第55条第1項による優先権主張を随伴する場合には、その優先権主張の基礎となる出願の出願日

 3.その特許出願が第3項による他の優先権主張を随伴する場合には、その優先権主張の基礎となる出願の出願日

⑥第3項によって優先権を主張した者が第5項の期間に第4項による書類を提出しなかった場合には、その優先権主張は効力を喪失する。

⑦第1項により優先権主張をした者のうち第2項の要件を備えた者は、第5項による最優先日から1年4ヶ月以内に該当優先権主張を補正したり追加することができる。

 

5) その他の書類

 特許の手続きを代理人によって行う場合、委任状を提出しなければならない。

条文等根拠:韓国特許法施行規則第5条1項

 

韓国特許法施行規則第5条(代理人の選任等)

①特許に関する手続を踏む者が代理人によってその手続を踏もうとする場合には、別紙第1号書式の委任状を特許庁長または特許審判院長に提出しなければならない。

 

日本と韓国における特許出願書類・手続の比較

 

日本

韓国

出願書類

所定の様式により作成した以下の書面を提出する。

・願書

・明細書

・特許請求の範囲

・必要な図面

・要約書

特許法にて規定された以下の書面を提出する。ただし、特許請求の範囲は優先日から1年2か月(または他人による審査請求の趣旨の通知を受けた場合には、その通知を受けた日から3か月になる日のうち早い日)までに補完提出可能。

・特許出願書

・明細書(発明の説明、特許請求の範囲)

・必要な図面

・要約書

・委任状

手続言語

日本語

韓国語

⼿続⾔語以外の明細書での出願⽇確保の可否

英語その他の外国語により作成した外国語書面を願書に添付して出願することができる。その特許出願の日から1年4か月以内に外国語書面および外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。

産業通商資源部令で定める言語(英語)での出願が可能。優先日から1年2か月以内に韓国語訳文を補完提出する必要がある。

 

優先権主張手続

優先権主張書を、優先権書類を最先の優先権主張日から1年4か月、またはその優先権主張を伴う出願から4か月の何れか遅い日までの間、に特許庁長官に提出しなければならない。

また、優先権証明書を基礎出願の日から1年4か月以内に特許庁長官に提出しなければならない。

ただし、日本国特許庁と一部の外国特許庁、機関との間では、優先権書類の電子的交換を実施しており、出願人が所定の手続を行うことで、パリ条約による優先権主張をした者が行う必要がある書面(紙)による優先権書類の提出を省略することが可能となっている。

優先権主張を出願と同時に行う必要がある。

優先権主張国が日本の場合は、韓国特許庁と日本特許庁間で優先権書類の電子的交換を行うため、優先権証明書等の提出は不要であり、また、DASの利用を申請する必要もない。

その他

(日本での出願時には、在外者であるか否かを問わず、委任状の提出は必須ではない。)

代理人に依頼して手続きを行う場合、委任状を提出しなければならない。

 

 

 

■本文書の作成者
日本国際知的財産保護協会
■協力
崔達龍国際特許法律事務所
■本文書の作成時期

2018.11.06

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