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タイにおける特許年金制度の概要

2018年10月16日

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■概要
タイにおける特許権の権利期間は、出願日(国際特許出願日)から20年である。年金は出願日(国際特許出願日)を起算日として5年次に発生する。出願から特許査定まで4年以上を要した場合は、特許査定後に5年次から査定を受けた年までの累積年金を納付する。登録後の納付において、納付期限日から120日以内であれば年金の追納が可能である。実用新案権の権利期間は出願日から最長10年である。登録になると出願日を起算日として6年の存続期間が設定され、その後、2回、2年分の存続期間の延長手続を行うことで、計10年の権利期間を得ることができる。存続期間の延長後は追納と回復の制度はない。意匠権の権利期間は出願日から10年である。
■詳細及び留意点
  1. 特許権

 

 タイにおける特許権の権利期間は、出願日(PCT条約に基づく特許出願の場合は国際特許出願日)から20年である。権利期間の延長制度は存在しない。年金は出願日(PCT条約に基づく特許出願の場合は国際特許出願日)を起算日として5年次に発生するが、出願が特許査定を受けた場合のみ納付が求められる。したがって、出願から4年以上経過した場合であっても、審査中には年金は発生しない。出願から特許査定まで4年以上を要した場合は、特許査定後に5年次から査定を受けた年までの年金を特許庁が指定する期間内に納付する必要がある。これを累積年金と言う(*下記参照)。その後の年金納付は、各年毎に出願応当日から60日以内に行わなければならない。

 

 年金の納付はタイの法曹資格を有する者であれば可能である。意図しない特許権に対して年金を誤って納付してしまった場合、返金の申請を行うことができる。

 

 納付期限日すなわち出願応当日から60日経過後、納付期限日から120日以内であれば、所定の年金金額に加えて追徴金を同時に納付することを条件に年金の追納が可能である。

 

 追納期間を超えて年金納付がされなかった場合、権利は失効し、タイ特許庁よりその旨を知らせる通知が発行される。特許権者は当該通知を受領した日から60日以内であれば権利回復の申請を行うことができる。回復の申請の際には、追納期間を超えて年金が納付されなかった理由を示す必要があり、権利が回復されるかどうかは当該理由に基づいて判断される。

 

 上記の通り、追納期間経過までに年金を納めない場合、特許権は消滅するが、権利を放棄したい旨を記した書面をタイ特許庁に提出することにより積極的に放棄する手続もある。

 

  1. 実用新案権

 実用新案権(タイ特許法第66条の2に規定される小特許、以下、実用新案権とする。)の権利期間は出願日から最長10年である。実用新案権の登録時には、出願日を起算日として6年の存続期間が設定される。その後、7年次と9年次にそれぞれ2年分の存続期間の延長手続を行うことで、計10年の権利期間を得ることができる。年金は出願日を起算日として5年次に発生するが、出願が登録査定を受けた場合のみ納付が求められる。したがって、出願から4年以上経過した案件であっても、審査中には年金は発生しない。出願から登録査定まで4年以上を要した場合は、登録査定後に5年次から査定を受けた年までの年金を特許庁が指定する期間内に納付する必要がある。これを累積年金と言う(*下記参照)。累積年金後の、5年次、6年次は、各年毎に出願応当日から60日以内に納付を行わなければならない。

 

 年金の納付はタイの法曹資格を有する者であれば可能である。意図しない実用新案権に対して年金を誤って納付してしまった場合、返金の申請を行うことができる。

 

 5年次と6年次の年金の追納制度および回復制度は特許と同様である。権利期間延長後の7年次から9年次には年金の追納と回復の制度がないため、注意が必要である。

 

 追納期間経過までに年金を納付しない場合、実用新案権は消滅するが、権利を放棄したい旨を記した書面をタイ特許庁に提出することにより積極的に放棄する手続もある。

 

  1. 意匠権

 意匠権の権利期間は出願日から10年である。権利期間の延長制度は存在しない。年金は出願日を起算日として5年次に発生するが、出願が登録査定を受けた場合のみ納付が求められる。したがって、出願から4年以上経過した案件であっても、審査中には年金は発生しない。出願から登録査定まで4年以上を要した場合は、登録査定後に5年次から査定を受けた年までの年金を特許庁が指定する期間内に納付する必要がある。これを累積年金と言う(*下記参照)。その後の年金納付は、出願応当日から60日以内に行わなければならない。

年金の納付はタイの法曹資格を有する者であれば可能である。誤って意図しない意匠権に年金を納付してしまった場合、返金の申請を行うことができる。

 追納制度、回復制度ともに特許と同様である。

 追納期間経過までに年金を納めない場合、意匠権は消滅するが、権利を放棄したい旨を記した書面をタイ特許庁に提出することにより積極的に放棄する手続もある。

 

*累積年金とは、年金納付義務が特許査定前から存在し、且つ特許査定が下されてから納付が開始される国において、登録の手続の際に納付すべき年金のことを指す。指定された年次から査定された年次までをカバーする年金をまとめて納付し、それ以降は年払いに移行する。なお、査定された時期と年金納付日の関係によっては、指定された年次から査定された年次の次の年次の分までを納付することになる場合もある。

■ソース
・タイ特許法
■本文書の作成者
日本技術貿易株式会社
■本文書の作成時期
2018.01.30
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