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韓国における「商標の使用」の定義およびその証拠

2015年03月02日

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■概要
「商標の使用」に該当するか否かは、商標権侵害の判断、商標権不使用取消要件の判断などにおいて重要である。韓国商標法では、「商標の使用」に関して、商標法に独立した規定(韓国商標法第2条第1項第7号)を設けており、「商標の使用」に関して具体的な事例を判示した判例も多数ある。商標の使用証拠については、韓国商標審査基準に商標が使用されている事実の証拠に関する事例が掲載されている。
■詳細及び留意点

【詳細】

(1)韓国商標法上の「商標の使用」

 韓国商標法第2条第1項第7号によると、「商標の使用」とは、次の各号の1つに該当する行為を言う:

 イ.商品または商品の包装に商標を表示する行為

 ロ.商品または商品の包装に商標を表示したものを譲渡または引き渡し、またはその目的で展示・輸出または輸入する行為

 ハ. 商品に関する広告・定価表・取引書類・看板または標札に商標を表示して展示または頒布する行為

 

 また、第2条第2項によると、上記第1項第7号イからハまでの規定による商品、商品の包装、広告、看板または標札に商標を表示する行為には、商品、商品の包装、広告、看板または標札に標章として形や音、または匂いを使うことを含む。

 

(2)「商標の使用」に関する韓国の判例

 他人の登録商標をその指定商品と同一または類似の商品に対して上記に定義された行為に該当する態様で使用すると、他人の商標権を侵害する行為となる。しかしながら、具体的な「商標の使用」に関して韓国商標判例によると、他人の登録商標を使用した場合であっても、それが商標の本質的な機能と言える出所表示のためのものではなく、商標の使用と認識できない場合には登録商標の商標権を侵害した行為と見ることができないと判示している。

 

 それが商標として使用されているか否かを判断するためには、商品との関係、商品などに表示された位置、大きさなど当該標章の使用態様、登録商標の周知著名性、そして使用者の意図と使用の経緯などを勘案して、実際の取引において表示された標章が商品の識別標識として使用されているか否かを総合して判断しなければならない。他人の登録商標と類似した標章を利用した場合であっても、それが商標の本質的な機能とも言える出所表示のためのものではなく、純粋に意匠的にのみ使用されている等、商標の使用と認識できない場合には、登録商標の商標権を侵害した行為と見ることができないと判示している(2013GAHAP15291、96DO1424判決など)。

 

(3) 商標の使用証拠

 商標の使用証拠について、韓国商標審査基準によると、商標の使用の事実の証明は、下記の資料を参考にして判断することになっている。

 

 事業者登録証・商号登記簿謄本、インターネット・新聞・雑誌・カタログ・チラシなどの広告物や関連記事、売り場の商品陳列写真、注文伝票・納品書・請求書・領収証などの取引関係書類、国家・公共団体などが作成した書類であって、使用の事実が確認できるもの、同業者・取引先・需要者による供述書など。

 

【留意事項】

(1) 日本の商標法と異なり、韓国商標法には「サービス商標の使用」に関する明示的な規定はない。サービス商標に関しては、韓国商標法第2条第3項に「商標に関した規定を適用する」と記載されているだけである。

(2) 日本の商標法と異なり、商品商標およびサービス商標がインターネットなど情報通信ネットワークを通じて提供される場合においての使用については定義されていない。

■ソース
・韓国商標法
・韓国商標審査基準
・大法院 1997. 2. 14. 宣告 96DO1424 商標権侵害事件の判決
http://glaw.scourt.go.kr/wsjo/panre/sjo100.do?contId=2103856&q=96%EB%8F%841424&nq=&w=panre§ion=panre_tot&subw=&subsection=&subId=&csq=&groups=&category=&outmax=1&msort=s:6:0,d:1:1,p:2:0&onlycount=&sp=&d1=&d2=&d3=&d4=&d5=&pg=0&p1=&p2=&p3=&p4=&p5=&p6=&p7=&p8=&p9=&p10=&p11=&p12=&sysCd=&tabGbnCd=&saNo=&joNo=&lawNm=&hanjaYn=N&userSrchHistNo=&poption=&srch=&range=&tabId= ・ソウル中央地方法院 2013. 12. 19 宣告 2013GAHAP15291 商標権侵害事件の判決
http://www.ip-navi.or.kr/biblio/biblioFullText.navi?caseId=KR1420023
■本文書の作成者
河合同特許法律事務所
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期
2015.01.15
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