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中国における特許・実用新案・意匠(中国語「専利」)の無効審判制度概要(中国語「専利無効宣告請求制度」)

2012年07月30日

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■概要
専利権(特許権・実用新案権・意匠権)の無効を請求する者は、何人も、中国特許庁審判部(中国語「復審委員会」)に対して、無効宣告請求書及び提出することにより無効宣告を請求することができる。審判手続は、主に(1)無効宣告請求、(2)方式審査、(3)合議審査の手順で進められる。無効宣告又は権利維持の決定に対して不服がある場合は、人民法院に訴訟を提起することができる。
■詳細及び留意点
無効審判手続フローチャート図

無効審判手続フローチャート図

無効審判請求制度(中国語「专利无效宣告请求制度(権利無効宣告請求制度)」)(専利法第45~第47条)は次の手順で行われる。

 

(1)無効宣告請求

  • 何人も、中国特許庁審判部(中国語「专利复审委员会(専利復審委員会)」)に対して、特許権の無効審判請求をすることができる(専利法第45条)。
  • 無効宣告請求の客体は、すでに授権された特許でなければならないが、権利存続期間終了したものや放棄されたものも対象となる(審査指南第4部第3章3.1)
  • 専利権の無効の事由は専利法実施細則(以下、細則という)第65条に定められており、それ以外の事由による請求は認められない。無効宣告請求の事由は次のとおりである。
    • 特許/実用新案/意匠の定義(専利法第2条)
    • 公序良俗違反(特許/実用新案/意匠)(専利法第5条)
    • ダブルパテント(専利法第9条)
    • 中国完成発明の秘密保持審査(特許/実用新案)(専利法第20条第1項)
    • 特許、実用新案及び意匠の要件(専利法第22条・第23条)
    • 不特許事由(特許/実用新案/意匠)(専利法第25条)
    • 実施可能要件・サポート要件(特許/実用新案)(専利法第26条第4項)
    • 意匠出願の際の図面要件(専利法第27条第2項)
    • 補正の範囲(特許/実用新案/意匠)(専利法第33条)
    • 独立クレームの要件(特許/実用新案)(細則第20条第2項)
    • 分割要件(特許/実用新案/意匠)(規則第43条第1項)
  • 無効宣告請求から1ヶ月以内であれば、無効事由の追加と証拠の補充は可能である(細則67条)。

 

(2)方式審査

  • 無効宣告請求書が規定の書式に合致するかどうかを審査する。合致していない場合は、審判部の指定する期限内(15日以内)に補正しなければならない(細則第66条)。この補正は書面のみによる。
  • 無効宣告請求書が規定の書式に合致する場合、審判部は、請求人と特許権者に無効宣告請求受理通知書(中国語「无效宣告请求受理通知书(無効宣告請求受理通知書)」)を発行し、無効宣告請求書及び関連書類の副本を専利権者に転送して、当該通知書を受け取った日から1ヶ月以内に回答するよう求める(細則第68条、審査指南第四部第三章3.7)。

 

(3)合議審査

  • 副本送達後、専利権者(被請求人側)と無効宣告請求人の間で「意見陳述書」(中国語「陈述意见书(陳述意見書)」)と呼ばれる書面のやりとりが行われる。通常、1~2回程度の書面交換が行われる。
  • 書面審理と並行して、口頭審理が行われる。必ずしも、書面審理が終わった後に口頭審理が行われるという流れではない。
  • 関係当事者は、審判部に口頭審理の実施を請求することができる(審査指南第四部第四章2)。書面審理だけで終わるケースは稀であり、ほとんどのケースで口頭審理が実施される。口頭審理は、意見陳述書の提出の有無を問わず、通常、無効宣告請求日から3~4ヶ月後に行われる。
  • 無効宣告請求の審判過程において、権利者は、元の特許の保護範囲内に限り特許請求の範囲を修正することはできるが、明細書と図面の修正は認められない(細則第69条)。
  • 無効とされた特許権は、初めからなかったものとみなされる。ただし、無効審決の遡及効は執行済の侵害判決等には原則として及ばない(専利法第47条)。
  • 無効又は権利維持の審決に対して不服がある場合は、通知を受領した日から3ヶ月以内に人民法院に訴訟を提起することができる(専利法第46条)。
■ソース
中国専利法
中国専利法実施細則
中国専利審査指南
中国特許庁審判部(中国語「专利复审委员会(専利復審委員会)」)ウェブサイト
http://www.sipo-reexam.gov.cn/scyfw/bszn/ 中国特許庁審判部ウェブサイト
http://www.sipo-reexam.gov.cn/scyfw/zsjz/201104/t20110421_127371.html
■本文書の作成者
一般財団法人比較法研究センター 菊本千秋
特許庁企画調査課 古田敦浩
■協力
北京林達劉知識産権代理事務所
■本文書の作成時期

2011.06.28

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