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インドにおける特許情報のアクセス方法
2022年10月20日
■概要
(2024年6月7日訂正:本記事中の「特許検索サイト(inPASS)」のURLが、リンク切れとなっていたため、修正いたしました。)
インドの特許情報は、インド特許意匠商標総局(the Office of the Controller General of Patents, Designs & Trade Marks (CGPDTM))の特許検索サイトに掲載されている。本稿では英語版のサイトについて解説する。
■詳細及び留意点
- アクセス方法
インド特許意匠商標総局(CGPDTM)のトップページhttps://ipindia.gov.in/からメニューを選択してアクセスする、もしくはhttps://iprsearch.ipindia.gov.in/publicsearchに直接アクセスするとインド特許意匠商標総局(the Office of the Controller General of Patents, Designs & Trade Marks – CGPDTM)の特許検索サイト(inPASS)にアクセスできる。
2.インド特許意匠商標総局(CGPDTM)トップページからのアクセス
図1. インド特許意匠商標総局 トップページ図
図1に示すトップページの上部メニューの「Public Search」をクリックすると、「E-gateways」のメニュー画面(図2)が表示される。
図2.「E-Gateways」メニュー画面
3.特許情報の検索
上記、図2.で「Public Search」または「Status」の下の「Patents」をクリックするか、または前述の「inPASS」検索サイトhttps://iprsearch.ipindia.gov.in/publicsearchにアクセスすると、図3.の「Patent Search(特許検索)」画面が表示される。なお、ブラウザのウィンドウサイズ(横幅)を大きく取らないとレイアウトが崩れる。
図3. インド特許意匠商標総局(CGPDTM)「inPASS」特許検索画面
「inPASS」では4つのメニューが表示される。
図4. 「inPASS」メニュー 拡大表示
(ⅰ)Patent Search(特許検索)
(ⅱ)Patent E-register(特許登録簿)
(ⅲ)Application Status(特許出願状況)
(ⅳ)Help
3-1. Patent Search(特許検索)
図3の画面で、Patent Searchを選択し、特許検索を実施する。
「Publication Type」の選択肢、「Published(公開特許)」または「Granted(登録特許)」のいずれかにチェックを入れ、検索対象を選択する。
さらに、日付の範囲設定など、下記16項目から任意に選択、設定して検索することができる。
1) Date (Application Date (National), Publication Date, Date of Grant, Priority Date):日付(出願日(国内)、公開日、登録日、優先日から選択)
2) Title:発明の名称
3) Abstract:アブストラクト
4) Complete Specification:明細書(請求項を含む)
5) Application Number:出願番号
6) Patent Number:特許番号
7) Applicant Name:出願人名
8) Applicant Country:出願人国名
9) Applicant Address:出願人住所
10) Inventor name:発明者名
11) Inventor Country:発明者国名
12) Inventor Address:発明者住所
13) Filing Office:出願事務所
14) International Patent Classification(IPC):国際特許分類
15) PCT Application Number:PCT出願番号
16) PCT Publication Number:PCT公開番号
各項目には複数の検索語を入力でき、右側の「Select Logical Operator」で「AND」「OR」「NOT」を設定することができる。
3-1-1. 権利者名による検索
図5. 権利者名による検索
図6. キャプチャーコード入力画面
検索項目から「Applicant Name(出願人名)」を選択し、入力欄に出願人名に関するキーワードを入力し、画面下部の図形から「Captcha Code」を読み取り、コード入力欄に入力して、「Search」をクリックすると図7のような検索結果が表示される(例として「Samsung」で検索した場合)。
図7. 検索結果リストの例
「Total Documents」の右側にヒットした文献の件数が表示され、1ページ(25件)を超える場合は「>>」をクリックすると次ページが表示される。
リストには「Application Number(出願番号)」、「Title(発明の名称)」、「Application Date(インド特許意匠商標総局への出願日もしくは移行日)」、「Status(状況)」が表示される。
個々の案件の右側の「Application Status」をクリックすると、以下の図8に示す「Captcha Code」の入力を求められ、コードを入力して「Submit」をクリックすると、以下の図11に示す出願の状況が表示される。
3-1-2. レコードの説明
図7の検索結果リストから確認したいApplication Number(出願番号)をクリックすると、「Captcha Code」の入力を求められ、コードを入力して「Submit」をクリックすると、個別案件の詳細が表示される。
図8. キャプチャーコード(Captcha Code)入力画面
図9. 個別案件詳細(上部)
図10. 個別案件詳細(下部)
個別案件詳細の上部には出願の書誌事項、発明者情報、出願人情報が、下部にはアブストラクト、明細書・請求項が表示され、明細書・請求項は枠内でスクロールすることにより全文を閲覧できる。
また、画面下部の「View Application Status(出願状況閲覧)」をクリックすると、図11に示す個別出願状況詳細・現状が表示される。
先の図7で示した個々の案件の右側の「Application Status」をクリックしても同じ画面が表示される。
「Application Status」には「E-Register」、「View Examination Report(s)」、「Order(s)/Decision(s)」、「View Documents」の4つのオプション(図11赤の丸囲いの部分)があるが、対象案件の審査の進行状況によって、表示されないオプションもある。
図11. 個別出願状況詳細・現状
図11画面下部の「E-Register」をクリックすると、図12に示す本件に関する特許登録簿情報が表示される。
図12. 特許登録簿(上部)
図13. 特許登録簿(下部)
図12の下部(図13)には年金の支払い状況および特許の使用情報(Information u/s 146(Working of Patents))が示されており、使用情報右側の「View Document」をクリックすると、特許を使用している、または使用に至っていない状況の説明書類が閲覧できる。
さらに、最下部の「View Documents」をクリックすると包袋書類一覧が表示される。
図11で「View Examination Report(s)」をクリックすると、図14に示す審査報告書が表示される。
図14. 審査報告書
図11で「Order(s)/Decision(s)」をクリックすると、図15に示す指令書/決定通知が表示される。
図15. 指令書/決定通知
本件では、指令を受けて出願人が請求範囲等を補正し、指摘事項を回避したこと、これを受けて登録へ進む決定がなされることが記されている。
さらに、図11で「View Documents」をクリックすると、図16に示す包袋書類一覧が表示される。
図16. 包袋書類一覧
包袋書類一覧で書類名をクリックすると、各書類がpdf形式で表示され、ダウンロードが可能である。
3-2.Patent E-register(特許登録簿)
図3の画面で、「Patent E-register」をクリックすると、図17に示す登録番号入力画面が表示される。
図17. 登録番号入力画面
「Patent Number」に閲覧したい特許の登録番号を入力し、「Captcha Code」を読み取ってコード入力欄に入力し、「Show E-Register」をクリックすると、図12および図13に示した特許登録簿の情報が表示される。
3-3.Application Status(特許出願状況)
図3の画面で「Application Status」をクリックすると、図18に示す出願番号入力画面が表示される。
図18. 出願番号入力画面
「Application Number」に閲覧したい出願番号を入力し、「Captcha Code」を読み取ってコード入力欄に入力し、「Show Status」をクリックすると、図11に示した個別出願状況詳細・現状が表示される。
3-4.Help
図3の画面で「Help」をクリックすると、図19に示すHelp画面が表示される。
図19. Help画面
Help画面では、キーワード検索に使用できる「*(アスタリスク)」や、「+(プラス記号)」「-(マイナス記号)」によるキーワード演算式の使用法、「Title(発明の名称)」、「Abstract(アブストラクト)」、「Description(明細書)」、「Application Number(出願番号)」、「Patent Number(特許番号)」、「Applicant Name(出願人名)」、「Inventor name(発明者名)」、「Inventor Address(発明者住所)」等の入力例が示されている。
■ソース
・インド特許意匠商標総局(the Office of the Controller General of Patents, Designs & Trade Marks (CGPDTM))https://ipindia.gov.in/index.htm
■本文書の作成者
日本国際知的財産保護協会■本文書の作成時期
2022.07.28