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ASEANの知的財産情報のポータルサイト(ASEAN IP Portal)の紹介

2022年03月08日

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■概要
ASEAN Intellectual Property Portal(以下、ASEAN IP Portal)は、2013年4月にタイで立ち上げられた。2021年現在、ポータルサイトはシンガポールで管理されている。本稿では、ASEAN IP Portalの基本的な使い方を紹介する。
■詳細及び留意点

 ASEAN IP Portalは、ASEANの知的財産制度に関する情報、統計情報、ASEAN特許審査協力(ASPEC)の電子申請フォームおよびASEAN加盟国の各知的財産庁や検索サイトのリンク等で構成されており、ASEAN地域全体の知的財産に関する情報を取得できるサイトである。以下に、ASEAN IP Portalの基本的な使い方を紹介する。

(1)ASEAN IP Portal(https://www.aseanip.org/)にアクセスすると図1aから図1cの画面が表示される。

図1a:トップ画面1

図1b:トップ画面2

図1c:トップ画面3

(2)図1c画面のASEAN加盟国(ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、インドネシア、ラオス人民民主共和国、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の旗をクリックすると、知的財産庁の情報が表示される。図2はブルネイを選択した例である。

図2:ブルネイ知的財産庁の情報

(3)図1a画面の「I am」「Business Owner/IP Agent」をクリックすると、7つのプルダウンメニューが表示される(図3)。

図3:プルダウンメニュー表示画面(Business Owner/IP Agent)


(4)図3の「file an online ASPEC application to protect my invention in ASEAN」をクリックすると図4の画面が表示される。ASPEC(ASEAN Patent Examination Cooperation)リクエスト申請ができる。

図4:ASPEC REQUEST FORM画面

(5)図3の「know more about the ASEAN IP Rights Action Plan 2016-2025」をクリックすると、図5の画面が表示される。ASEAN加盟10カ国の知的財産庁で構成される知的財産協力に関するASEAN Working Group on Intellectual Property Cooperation(AWGIPC)の10年間の行動計画(ASEAN IP Rights Action Plan 2016-2025)を確認することができる。
(参考:トップ画面のプルダウンメニュー「Resource」、「ASEAN IPR Action Plan 2016-2025」からもアクセスできる(図18)。)

図5:ASEAN IP Rights Action Plan画面

(6)図3の「search for existing trademarks in ASEAN」をクリックすると、ASEAN TM Viewの画面が表示される(図6)。
(参考:トップ画面のプルダウンメニュー「Service」、「ASEAN TM VIEW」からもアクセスできる(図19)。)

図6:ASEAN TM View画面

(7)図3の「search for general trademark classification in ASEAN」をクリックすると、ASEAN TM Classの画面が表示される(図7)。

図7:ASEAN TM Class画面

(8)図3の「search for existing designs in ASEAN」をクリックすると、ASEAN Design Viewの画面が表示される(図8)。
(参考:トップ画面のプルダウンメニュー「Service」、「ASEAN DESIGN VIEW」からもアクセスできる(図19)。)

図8:ASEAN Design View画面

(9)図3の「search for existing patents in ASEAN」をクリックすると、ASEAN PATEN SCOPEの画面が表示される(図9)。
(参考:トップ画面のプルダウンメニュー「Service」、「ASEAN PATENT SCOPE」からもアクセスできる(図19)。)

図9:ASEAN PATEN SCOPE画面

(10)図3の「obtain contact info for the ASEAN IP Offices」をクリックすると、図10の画面が表示される。各国の知的財産庁の情報を確認できる。図11はブルネイとカンボジアをクリックした例である。

図10:ASEAN IP Officesの選択画面

図11:ブルネイ、カンボジアの知的財産庁の情報

(11)図1a画面の「I am」「Student/Researcher」をクリックすると、4つのプルダウンメニューが表示される(図12)。

図12:プルダウンメニュー表示画面(Student/Researcher)

(12)図12の「obtain statistics on ASPEC filings in ASEAN」をクリックすると、図13の画面が表示される。ASPECの統計情報を確認することができる。
(参考:トップ画面のプルダウンメニュー「Statistics」、「ASEAN Patent Examination Cooperation(ASPEC)Statistics」からもアクセスできる(図20)。)

図13:ASPECの統計情報画面

(13)図12の「obtain statistics on IP filings in ASEAN」をクリックすると、図14の画面が表示される。2013年から2019年の商標、特許、意匠出願の統計情報を確認することができる。

図14:出願件数の統計情報

(14)図12の「access the ASEAN IP utilisation case studies」をクリックすると、図15の画面が表示される。加盟国での知的財産の利用事例が紹介されている。

図15:知的財産の利用事例情報

(15)図12の「access the ASEAN case law databases」をクリックすると、図16の画面が表示される。IPR関連の事例が紹介されている。「Case」の案件をクリックすると英文要約が表示される。図17は「Staywell Hospitality Group Pty Ltd v Starwood Hotels & Resorts Worldwide, Inc and another and another appeal」をクリックした例である。

図16:IPR関連の事例リスト

図17:英文要約の例

(16)留意点
 図18から図20はトップ画面のプルダウンメニューの画面である。上記に紹介した情報にアクセスできる項目もあるが、例えば、「IP CASE LAW」や「GI Database」へのアクセスはトップ画面のプルダウンメニューからのみアクセスできる。調査したい内容に応じて、図3や図12の画面、あるいはトップ画面のプルダウンメニューからアクセスするとよい。

図18:トップ画面 プルダウンメニュー(RESOURCES)

図19:トップ画面 プルダウンメニュー(SERVICES)

図20:トップ画面 プルダウンメニュー(STATISTICS)

■ソース
ASEAN Intellectual Property Portal https://www.aseanip.org/
■本文書の作成者
日本国際知的財産保護協会
■本文書の作成時期

2021.12.04

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