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インドネシアにおける商標公報へのアクセス方法

2020年06月23日

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■概要
インドネシア知的財産総局(Director General of Intellectual Property: DGIP)が提供するデータベースや、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization: WIPO)が提供するデータベース等において、インドネシアの商標の検索が可能である。それぞれ検索機能、検索言語および収録件数に違いがある。商標公報は、DGIPのウェブサイトから入手可能である。
■詳細及び留意点
  1. DGIPの提供するデータベースでの商標検索

(1) DGIPの提供するデータベースは、全てインドネシア語表記であるが、収録商標数は最多である。DGIPのウェブサイト(http://www.dgip.go.id/)(図1)へアクセスし、上部中央の「e-PENELUSURAN KI」という表示からプルダウンメニューの最上部の「Pangkalan Data KI Indonesia」をクリックすると、データベース(PDKI)のトップページに移動する。あるいは、右上の「ENGLISH」を選択してウェブサイト表記を英語に変更後、「IPR e-SEARCHING」からプルダウンメニューの「Indonesia IP Database」を選択してもよい。

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図1:DGIPのウェブサイト(トップページ)

(2)データベース(https://pdki-indonesia.dgip.go.id/)に移動すると、Google Chromeを用いてアクセスしている場合、図2のトップページが表示される。以下では、Google Chromeを用いた場合について説明する。

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図2:PDKIウェブサイト(トップページ)

 

(3)簡易検索

 出願番号(完全一致)、あるいは商標または要約書中の文字列に含まれる単語は、簡易検索可能である。中央右の「▼」のプルダウンメニューから「Merek」(商標)を選択し、左横の空欄に番号または文字列を入力すると検索結果が得られる。AND検索も可能である。「omega」で検索し、登録案件に絞り込んだ結果を図3に示す。リーガルステータス(状態)による絞り込み方法については、後述する。

 検索結果の画面を下にスクロールすると、画面右側に以下の②、③、④のデータが表示される。

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図3:検索結果(例)

 

①には、各商標の出願番号、商標(青字)、商標の説明(記載のない場合もある)、権利のステータス(グレー部分)が表示される。

②は、ステータスフィルターであり、権利のステータスによる検索結果の絞り込みが可能である。各ステータスは以下のとおりである。

 ・ DIDAFTAR:登録

 ・ DALAM PROSES:審査中

 ・ DITARIK KEMBALI:取下

 ・ DITOLAK:拒絶

 ・ DIHAPUS:取消

 ・ DIBATALKAN:抹消

 ・ BERAKHIR:権利満了

③には、検索結果の総数(最上部の「Semua」)、出願人の国籍別の件数が表示される。絞り込みはできない。

④には、特許、商標、意匠、著作権および地理的表示について、データベース内の収録全件数が示される(訳語は上記(2)と同様)。検索結果とは無関係である。

 

(4)各商標出願の詳細情報

 検索結果のリスト中、商標の部分(図3中①の青字)をクリックすると、各商標出願の詳細を見ることができる。

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図4:商標出願情報

 表示情報は以下のとおりである。

①登録番号および登録日

②商標

③ステータス

④商標見本

⑤公報へのリンクのように見えるが、作動しない。

⑥公報番号

⑦公報発行日

⑧出願番号

⑨出願日

⑩権利開始日(=出願日)

⑪権利満了日(出願日から10年)

⑫商標の説明

⑬ニース分類

⑭商品および役務の区分

⑮指定商品または指定役務

⑯優先権情報(優先権の基礎となる出願番号、出願日、優先権主張国)

⑰出願人情報(出願人名、住所、国籍)

⑱代理人情報(代理人名、住所、国籍)

⑲商標の詳細検索へのリンク

 

 出願によっては、①の登録日が⑨の出願日よりも早い場合があるが(例えば上記図4の出願)、これは、データベースの誤りや、商標出願の包袋が失われているなどの事情でデータベースが不完全であることに起因する。

 

(5)詳細検索

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図5:PDKIウェブサイト(トップページ)

 トップページ(図5)で商標を選択し、黄色でハイライトされた矢印の横に「Pencarian Terstruktur Merek」と表示されることを確認後、クリックすると、詳細検索画面がポップアップ表示される。

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図6:商標詳細検索画面

 検索条件を指定可能な項目は、次のとおりである。①~④のうち複数を組み合わせた検索も概ね可能である。検索内容を変更したい場合は、黄色く示されたクリアボタンが作動しないため、入力内容を自分で削除し新たな検索項目を入力する必要がある。

 

①番号検索:いずれもデータベースに登録されている番号と完全一致の場合にのみ検索可能である。先頭のアルファベット、複数続くゼロやハイフンの省略も不可である。

1-1: 出願番号

1-2: 登録番号

1-3: 優先権の基礎となる出願番号

1-4:公報番号(1公報につきほぼ出願日順に1000~1200件ずつ商標が掲載されている)

 

②日付検索:出願年以外は期間検索が可能である。期間の終了日(または開始日)を入力せずとも結果が得られる場合と、両方を入力しないと結果が得られない場合がある。

2-1: 出願年

2-2: 権利開始日(=出願日)

2-3: 権利満了日

2-4: 出願日

2-5: 公報発行日

2-6: 登録日

2-7: 優先日

 

③商標情報検索

3-1: 商標名

3-2: 指定商品または指定役務

3-3: 出願人名

3-4: 商品または役務の区分

3-5: 代理人名

 

④権利者地域情報検索:いずれもプルダウンで選択する形式である。

4-1: 出願人に関するインドネシアの地域選択(全く検索結果が得られない地域も多数存在する)

4-2:優先権主張国選択

4-3: 権利者国籍選択

4-4: 出願人国籍選択(4-3における国籍選択と連動している)

 

 例えば、3-1の商標名に「omega」と入力し、4-3の権利者国籍で「Indonesia」を選択すると、インドネシア国籍の権利者による「omega」を含む商標出願が289件存在することがわかる。

 

  1. WIPO Global Brand Databaseによる商標検索

 WIPOが提供するGlobal Brand Databaseでは、インドネシア商標の英語での検索が可能となっている。

 

 WIPO Global Brand Database (https://www3.wipo.int/branddb/en/) にアクセスすると図7の画面が表示される。あるいは、WIPO IP PORTALのウェブサイト(https://ipportal.wipo.int/)の「MENU」の中から、「Global Brand Database」を選択してもよい。

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図7: Global Brand Database トップページ

 画面左上に「SEARCH BY」欄、右上に「FILTER BY」欄が配置されている。「FILTER BY」欄中、「Brand」のタブ中、「Text」の項目のプルダウンメニューには、商標を以下の4パターンで類似検索できる機能が用意されている。

(i) (Normal) match term(s) as entered (入力した単語を含む商標を検索)

(ii) (Fuzzy) matches are spelled similarity to entered term(s)(入力した単語と類似する綴りの商標を検索)

(iii) (Phonetic) matches sound like entered term(s)(入力した単語と音声類似の商標を検索)

(iv) (Stemming) matches all forms of a word(入力した単語と形態類似の商標を検索)

 例えば、(ii)のFuzzy検索で「cartier」と入力すると、図8に示すとおり、関連度(Relevance)が高い順にインドネシア商標が表示される(図8は、検索結果256件のうち関連度が91番目~120番目のものを表示するウェブページの一部)。ステータス、区分、イメージも同じ表に表示される(なお、検索結果をクリアしたい場合、図8中、青枠で囲った検索履歴またはゴミ箱のいずれかをクリックする)。

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図8:検索結果例

 同様に、検索画面左側の「SEARCH BY」の欄から以下の検索が可能である。

・「Brand」のタブ:上述のTextによる検索のほか、区分、商品・役務からの検索が可能である。

・「Names」のタブ:権利者、代理人からの検索が可能である。

・「Numbers」のタブ:出願番号、登録番号からの検索が可能である。

・「Dates」のタブ:出願日、登録日、権利満了日からの検索が可能である(いずれも期間指定可能)。

・「Class」のタブ:区分、商品・役務からの検索が可能である。

・「Country」のタブ:Origin、Designationによる検索が用意されているが、既に検索対象をインドネシア商標に絞り込んでいる場合には不要と思われる。

 

 検索画面右側の「FILTER BY」の欄からは、以下の絞り込みが可能である。

・「Image」のタブ:文字のみの商標、図形のみの商標、両者の組み合わせ商標について絞り込み可能である。

・「Status」のタブ:権利状態からの絞り込みが可能である。

・「Origin」のタブ:すでにインドネシア商標に絞り込んでいる場合にはさらなる絞り込みはできないが、世界地図表示で商標分布を示す機能が用意されている。

・「App.Year」のタブ:出願年による絞り込みが可能である。

・「Expiration」のタブ:先月権利満了、来月権利満了、6か月以内に権利満了、来年権利満了という権利満了時期による絞り込みが可能である。

・「FILTER BY」の欄のタブの右端にはプルダウンメニューがあり、上記のほか、「Image Class」、「Holder」、「Designation」、「Reg. Year」、「Nice Cl.」のタブを表示させて絞り込むことも可能である。

 

 各商標を選択すると、詳細画面が現れる。図8の最上段の商標を選択した例を図9に示す。英文表記であるため、詳細は割愛する。

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図9: 詳細画面例

 このように、Global Brand Databaseは、英語で検索可能であり、使いやすい検索機能も有するが、DGIPのデータベースと比較すると、収録商標件数が20%程度少ない(DGIPが1,246,778件に対して985,403件)。最新の出願の収録件数が少ないというわけではなく、どの商標の収録が欠けているのかは不明である。

 

  1. 商標公報の入手

 DGIPウェブサイトトップページの表記を英語に変更する(図10)。

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図10: DGIPの英語版ウェブサイト(トップページ)

「Gazette of Intellectual Property」をクリックすると、公報入手画面が表示される(図11)。

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図11: 知財公報入手画面(トップページ)

 「Trademark Gazette(商標公報)」をクリックすると商標公報入手画面(図12)が表示され、2018年からの商標公報が入手可能である。

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図12: 商標公報入手画面

  1. 留意点

・DGIPのデータベースは、収録件数が多いが、インドネシア語で検索する必要があり、また、類似商標検索の方法が限られている。一方、WIPOのデータベースは、英語検索可能であり、類似商標検索等、使いやすい検索機能も備えているが、収録件数が少ない。そのため、両者の利点・欠点を把握して検索する必要がある。

・DGIPのデータベースは、入力ミスや、商標出願の包袋が失われているなどの事情により、出願番号・登録日等が把握できていないことがある。WIPO等他のデータベースの情報も基本的には、DGIPのデータベースに基づいており、同様の不具合が存在する。詳細を知りたい場合には包袋閲覧が可能であるが、包袋が失われている場合、閲覧しても詳細を知ることは難しい。

・インドネシアでは、外国の著名商標をインドネシア国籍の出願人が出願しているケースが非常に多く、留意が必要である。

■ソース
・DGIP
http://www.dgip.go.id/ ・DGIPが提供するPDKI
https://pdki-indonesia.dgip.go.id/ ・WIPOが提供するWIPO Global Brand Database
https://www3.wipo.int/branddb/en/
■本文書の作成者
TMI Associates (Singapore) LLP
■協力
日本国際知的財産保護協会
■本文書の作成時期

2019.10.24

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