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台湾における判例の調べ方―台湾司法院ウェブサイト
2017年08月24日
■概要
(本記事は、2020/11/26に更新しています。)URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/judgment/19586/
台湾司法院のウェブサイトで下記の裁判所が有する知的財産事件の判例を検索することができます: https://www.globalipdb.inpit.go.jp/?p=14010
(1)地方裁判所(中国語「地方法院」)、
(2)知的財産裁判所(中国語「智慧財産法院」)、
(3)最高裁判所/最高行政裁判所(中国語「最高法院/最高行政法院」)。
これらのサイトは、誰でも無料でアクセス可能です。
■詳細及び留意点
(1)台湾司法院法學資料檢索系統のウェブサイト(http://jirs.judicial.gov.tw/)で第四欄の「裁判書査詢」をクリックしてください。
台湾司法院法學資料檢索系統のウェブサイト
(2)次の画面の第一列で裁判所の名称を選択します。ここでは、2000年以降の知的財産訴訟案件を検索することができます。
(i)民事案件:第一審案件を検索する場合、「智慧財産法院」を選択してください。第二審案件を検索する場合も「智慧財産法院」を選択してください。第三審案件を検索する場合、「最高法院」を選択してください。
(ii)刑事案件:第一審案件を検索する場合、各管轄地区の「地方法院」を選択してください。第二審案件を検索する場合、「智慧財産法院」を選択してください。第三審案件を検索する場合、「最高法院」を選択してください。
(iii)同時に複数の「法院」を選択することが可能です。
※連続しない項目を選択する場合:Ctrlキーを押しながら、選択したい複数の裁判所の項目をクリックしてください。
※連続する項目を選択する場合(その1):最初の裁判所の項目をクリックし、CtrlキーとShiftキーを同時に押しながら、最終の裁判所の項目をクリックしてください。
※連続する項目を選択する場合(その2):最初の裁判所の項目をクリックしながら最終の裁判所の項目まで移動してください。
裁判所名選択
(3)第二列は案件の類型であり、「刑事」、「民事」、「行政」と「公懲(公務員懲戒)」という順番で分類されています。
(i)民事:専利、商標及び著作権等の権利侵害の損害賠償案件を指します。
(ii)刑事:商標、著作権等の権利侵害案件を指します。
(iii)行政:例えば台湾知的財産局が行った専利と商標の無効審判に関する行政訴訟案件を指します。
(iv)公懲:知的財産案件とは関係ありません。
判例の類型画面
(4)第3列以下は、「判決字號(判決番号)」、「判決案由」、「判決日期(判決日)」、「裁判主文(判決の主文)」、「全文検索語詞」です。
(i)判決字號:案件の判決番号です。
(ii)判決案由:案件の類型(例えば「專利権損害賠償等」を入力すると、典型的な専利権利侵害案件の判決が出てきます)です。
(iii)判決日期:判決日の範囲を限定して検索することができます。年、月と日の3つの欄に分けられていますが、年度の箇所に台湾の年号「民国」で入力しなければならず、その変換式は「西暦-1911=民国の年度」です。
(iv) 裁判主文:原告、被告の氏名等を入力することで判決の主文の内容について検索することができます。
(v)全文検索:検索したい判決文のキーワードを入力することで検索することができます。原告または被告の弁護士の氏名をキーワードとすることもできます。
判例の検索画面
(5)キーワード等を入力し、「査詢」ボタンをクリックすることで判例の検索が開始されます。
判例の検索画面
(6)ここでは、例えば法院名稱で「智慧財産法院」を選択し、裁判類別で「民事類」を選択し、判決字號に「100」年「民專訴」字第「101」號と入力して検索してみます。検索結果画面は以下のようになります。判決番号をクリックすることで判決全文を読むことができます。
検索結果
判決文
(7)判決原文の右上における「歷審裁判」という文字をクリックすると、その画面に各段階の裁判の判決書と案件番号が一覧表示されます。一覧表示から一審、二審、三審の判決書にリンクして閲覧することもできます。
(8)判決原文の右上における「匯出PDF」という文字をクリックすると、判決原文のPDFファイルをダウンロードすることができます。
(9)判決原文の末尾に移動すると、その案件の図面または表等の添付書類を見ることができます。例えば、この新型専利(実用新案)案件の場合、図面は明細書の図面であり、そ表は新型専利の各要件と被疑侵害品の対比表です。一方、商標案件の場合、添付書類の図は係争の商標の図柄が多いです。
■ソース
台湾司法院http://jirs.judicial.gov.tw/
■本文書の作成者
聖島国際特許法律事務所■協力
日本技術貿易株式会社■本文書の作成時期
2017.02.22