中南米 / 出願実務
特許、実用新案、意匠、商標など各知的財産権の出願手続の概要も含め、出願手続における留意事項を掲載しています。
特許・実用新案
特許・実用新案
- 2023.11.30
- 日本とブラジルの特許の実体審査における拒絶理由通知への応答期間と期間の延長に関する比較
日本とブラジルの実体審査においては、拒絶理由通知への応答期間が異なる。具体的には、実体審査において60日(在外者でない場合)または3か月(在外者の場合)の応答期間が設定されている日本とは異なり、ブラジルでは拒絶理由通知への応答期間は90日であり、応答期間の延長は、正当な事由があれば認められる。
- 2023.11.09
- メキシコにおける特許の分割出願についての留意点
従来のメキシコ産業財産法(以下「産業財産法」という。)には特許の分割出願に関する詳細な規定はなったが、2020年11月5日施行の改正産業財産法において新たな規定が設けられ、分割出願に係る発明の要件や分割出願することができる時期等について明文で定められた。改正法を中心に、分割出願の方式的要件、実体的要件等について紹介する。
- 2023.10.17
- チリにおける特許法の概要
チリでは、特許出願がなされると、方式審査、実体審査を経て、新規性、進歩性、及び産業上利用可能性を有する発明に特許権が付与される。チリへの特許出願に際しては、スペイン語の明細書が必要である。なお、チリにおける特許に関する規定は、1991年1月25日に施行された産業財産に関する法律第19039号(以下「産業財産法」という。)に定められており、この産業財産法は、2021年7月5日の法No.21355により改正され、改正産業財産法は2022年5月9日より施行されている。この改正により、仮出願制度の導入や追加保護(特許権存続期間の延長)の請求期限の短縮などが行われた。 以下、チリにおける特許法の概要について説明する。
意匠
- 2022.11.08
- ブラジルにおける特許年金制度の概要
ブラジルにおける特許権の権利期間は、出願日から20年であり、年金は出願日を起算日として、3年次から発生する。年金は一年ごとに納付し、特許登録前、出願が係属中にも納付しなければならない。実用新案権の権利期間は、原則として、出願日から15年、意匠権の権利期間は出願日から25年である。特許権、実用新案権、意匠権について、年金の追納や権利回復の制度がある。
- 2022.06.07
- メキシコにおける特許関連主要用語対照表
メキシコにおける特許、実用新案、意匠の手続に関する用語や表現について、日本語、英語、スペイン語の一覧対照表を紹介する。
- 2022.06.02
- メキシコにおけるハーグ協定に基づく意匠登録制度の概要
2020年3月6日、メキシコ政府は、世界知的所有権機関(WIPO)の事務局長に、意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定に加盟する文書を提出し、2020年6月6日に発効した。メキシコ産業財産庁(IMPI)は、図面および意匠の国際登録に関する「ハーグ制度のユーザーズガイド(メキシコ版)」を作成したので、これに沿ってメキシコのハーグ協定下の意匠登録制度の概要を説明する。
商標
- 2023.10.10
- メキシコ商標制度概要
メキシコ商標制度は、2018年8月10日に施行されたメキシコ産業財産法において、音の商標、匂いの商標、ホログラム等の非伝統的商標およびトレードドレスの保護対象への追加(メキシコ産業財産法第172条)、一部の無効理由について無効審判請求期間の延長(メキシコ産業財産法第258条)、登録時および更新時に指定商品・役務に関する真実宣誓書の提出義務を導入(メキシコ産業財産法第178条)など、多くの改正がなされたが、その後2020年11月5日に施行されたメキシコ産業財産法(以下「産業財産法」という。)においても、施行日である2020年11月5日以降に出願された商標の権利期間は、出願日ではなく登録日から10年間となる(産業財産法第178条)、異議申立に対する応答期限が1か月から2か月になる(産業財産法第225条)などの改正がなされた。
- 2023.09.19
- ブラジルにおける商標審査効率化・ユーザー出願支援のための指定商品・役務に関する料金等施策及び出願支援ツールについての調査
「商標審査効率化・ユーザー出願支援のための指定商品・役務に関する料金等施策及び出願支援ツールについての調査研究報告書」(令和4年3月、知的財産研究教育財団 知的財産研究所)では、ブラジルにおける指定商品・役務に関する料金等施策やオンライン出願支援ツールなど審査効率化に資する制度・運用の調査結果を紹介している。
- 2023.05.09
- チリにおける商標制度の概要
チリにおける商標に関する規定は、1991年1月25日に施行された産業財産に関する法律第19039号(以下「産業財産法」という。)に定められている。産業財産法は、2021年7月5日の法No.21355により改正され、登録後の不使用取消が可能になる等の新たな規定が導入された。
その他
- 2020.07.28
- ブラジル特許出願における遺伝資源に関する方式指令と実務上の対応
ブラジルでは、特許出願にあたり遺伝資源や伝統的知識の出所開示が義務付けられており、出願人は、ブラジル産業財産庁(INPI)に対し、指定される様式で、出願時またはオフィスアクションに応答して、遺伝資源の出所および関連する伝統的知識、さらに該当する場合は対応するアクセス認可番号(またはアクセス承認の許可が取得できなかった事実)を報告しなければならないとしている。INPIはこの情報収集を徹底するために、すべての特許出願に遺伝資源へのアクセスの有無を確認するオフィスアクションを発行することとした。
- 2020.02.06
- ブラジルにおける知的財産の保護方法に関する基本情報
「知的財産保護ハンドブック(ブラジル編)」(2019年3月、JETRO サンパウロ事務所 知的財産部)では、ブラジルにおける知的財産の保護方法に関する基本的な情報が紹介されている。
- 2017.12.12
- ブラジルの商標法における「認証・証明マーク」についての識別性の要件・考え方および地理的表示(GI)の保護制度との関係
「商標の識別性に関する課題(「認証・証明マークの保護」及び「商標の定義」の観点から)についての調査研究報告書」(平成29年3月、知的財産研究教育財団知的財産研究所)資料編I-1-10では、ブラジルの商標法における「認証・証明マーク」についての識別性の要件・考え方および地理的表示(GI)の保護制度との関係について、海外質問票調査結果の詳細がまとめられており、同資料編I-2-10では、現地からの回答の和訳が紹介されているとともに、ブラジルの地理的表示制度と商標制度が表形式で比較されている。