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アジア / 審決例・判例


知的財産に関する審決例・判例の概要及び説明を掲載しています。


特許・実用新案

特許・実用新案

2013.04.02
(中国)引用文献に、本願発明の進歩性を否定できる技術的示唆があるか否かに関する事例

中国専利覆審委員会(日本の「審判部」に相当。以下、「審判部」という)合議体は、引用文献には、「CMOS撮像デバイスがブラケットを介して吊るされる。」ことが開示されているが、CMOS撮像デバイスを吊るして配置する目的は、その配置スペース問題を解決するためである。また配置位置は任意であり、本実用新案が挙げる光路遮断問題を解決するものではなく、CMOS撮像デバイスを「斜め上方」に配置する技術的示唆もない。さらに「斜め上方」の特定の撮影目的のために、CMOS撮像デバイスを短焦点広角レンズに置換することも開示されていないため、審判請求の理由は成立しないとして、本実用新案権の全てを維持した。

2013.02.26
(中国)新規性及び単一性の拒絶理由を解消するための物質クレームから用途クレームへの変更が適法な補正として認められた事例

新規性及び単一性の拒絶理由を解消するために物質クレームから用途クレームへ変更する補正について、拒絶理由通知書を受け取った後に特許出願書類に対して補正を行う場合には通知書の要求に従ってのみ補正しなければならないとする専利法実施細則第51条第3項の規定を満たさないとして、中国特許庁審査部はこれを認めなかったが、特許庁審判部はこれを適法なものとして認め、審査部の決定を覆した。

2013.02.26
(中国)特別な技術的特徴等に基づき単一性の判断をおこなった事例

本件では、特許出願の請求項1に進歩性がないためこれに従属する請求項2等について単一性の要件を満たさないと判断されたが、最終的に請求項2の構成を請求項1に追加する補正を加えたことにより、特許庁審判部において特許性の要件が満たされると判断された。

2013.02.22
(中国)選択肢で表された請求項において共通の構成が発明の共通の性能又は作用に対して必須なものでない場合には、単一性を満たさないと判断され得ることを示す事例

本件においては、選択肢を有する化合物について特許を請求していたが、審判において、全ての化合物に共通の構造を有していても、この共通の構造が化合物の共通の性能または作用に対して必須なものでなければ、1つの総体的な発明思想に属さず、専利法第31条第1項に規定する単一性の要件を満たしていないと判断された。

2013.02.19
(中国)審判請求時の補正により単一性の拒絶理由が解消するとされ、審査部に差し戻された事例

本件特許出願は、補正により物を特定する請求項と方法を特定する請求項の間で記載が対応しないこととなったため拒絶査定を受けたが、最終的に審判請求時の補正により単一性の拒絶理由が解消するとされた。

2013.01.08
中国最高人民法院の判決の調べ方

(本記事は、2017/8/10、2020/6/30に更新しています。)  URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/precedent/13981/(2017/8/10)     https://www.globalipdb.inpit.go.jp/precedent/19272/(2020/6/30) 中国最高人民法院の判決を調べるにはいくつか方法はあるが、いずれも十分とはいえないので、様々な方法により調査する必要がある。最高人民法院の判決を含め、全国の人民法院が下した判決が掲載されている中国最高人民法院内にある中国知識産権裁判文書ネット(http://ipr.court.gov.cn)や、その他の無料・有料のインターネット・サービスを利用することが考えられる。

2012.12.25
(中国)判例の調べ方―最高人民法院・中国知識産権裁判文書網

(本記事は、2018/10/23、2019/2/7に更新しています。)  https://www.globalipdb.inpit.go.jp/precedent/16019/(2018/10/23)  https://www.globalipdb.inpit.go.jp/precedent/16497/(2019/2/7) 中国の(知的財産事件を含む)判例検索に有用なウェブサイトとして最高人民法院の中国知識産権裁判文書網のウェブサイトがあります。誰でも無料でアクセス可能です。

2012.11.20
(中国)クレーム中の記載の上位概念化について実質的なクレームの技術的範囲に相違はなく新規事項追加に当たらないと高級人民法院で判断されたケース

中国では、特許出願を専利法第33条に基づいて補正することが可能であるが、日本と同様に、原記載の範囲を超えた新規事項追加に該当する補正は認められない。原記載と補正後の記載が異なり、原記載から直接的かつ一義的に特定できない記載の場合は、発明が実質的に変更されているとして、原記載の範囲を超えた補正と認定される。 本取消訴訟では、「リン酸酸化ギ酸ナトリウムでギ酸を生産するとともに各種リン酸ナトリウム塩を生産する方法」を「リン酸酸化ギ酸ナトリウムでギ酸を生産するとともにリン酸塩を生産する方法」とした補正について、リン化学工業の当業者であれば、本特許出願の公開公報から、その発明に使用される反応物がリン酸及びギ酸塩であることが分かり、かつ、通常の反応条件では、その生成物が一定であることは当業者の周知事項であるため、この補正は発明を実質的に変更していないとして、無効審判審決及び無効審判審決を支持した原審判決を覆した。

2012.08.21
(中国)判例の調べ方―上海法院ウェブサイト

(本記事は、2018/9/18に更新しています。)  https://www.globalipdb.inpit.go.jp/statistics/15840/ 中国の(知的財産事件を含む)判例検索に有用なウェブサイトとして、上海法院のウェブサイトがあります。誰でも無料でアクセス可能です。

2012.08.21
(中国)進歩性・当業者の技術常識に関する判断を示した事例

 発明の進歩性の判断について、同様の技術的課題に直面した際、当業者に最も近い先行技術を改良する動機を与え、請求項の発明に想到させると論理付けが可能であるかという観点から検討される。本件では、構成要件の一つである測定精度を維持又は向上させるために測定時に測定対象と画像取得装置との物理的距離を一定に維持することが当業者にとって技術常識であるとする証明がなく、技術常識に該当するとしても、測定中に使用する方法、設備、計算方法、選択する光源などの具体的な実施形態は、依然として発明全体に新規性や進歩性を具備させることが可能であるとして進歩性を否定した、特許庁審判部の審決と第一審判決を取り消した。