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アジア / 審判・訴訟実務


審判・訴訟手続の概要も含め、審判・訴訟手続における留意事項を掲載しています。


商標

商標

2016.06.14
中国における知的財産権事件における訴訟戦略-適切な賠償額の獲得に向けて

中国においては、大部分の知的財産権事件の賠償額が比較的低額であるため、権利者が積極的に権利行使をする意欲に対してマイナスの影響を与えている。しかし、中国においても、権利者が有力な証拠を収集し、提出することで、比較的高額な損害賠償を獲得する実例は複数する。知的財産権の保有者は、このような事例を研究して、適切な賠償金を獲得するための戦略を確立することが重要である。 本稿では、知的財産権訴訟を通じて適切な賠償金を獲得するための訴訟戦略について、康信国際特許事務所(Kangxin Partners, P.C.)の弁理士 陳鈞氏が解説している。

2016.06.13
中国の知的財産権訴訟の現状 - 知的財産権白書の分析

近年、中国では、国家知的財産権戦略の実施に伴い、知的財産権の司法保護が顕著に強化されている。それに伴い、知的財産関連訴訟もますます増加の傾向をたどっている様子が2015年4月20日に中国最高人民法院が発行した「中国法院知的財産権司法保護状況(2014年)」(知的財産権白書)からも明らかである。 本稿では、2015年4月20日に中国最高人民法院により発行された白書「中国法院知的財産権司法保護状況(2014年)」の内容を踏まえ、中国の知的財産権訴訟の現状について、康信国際特許事務所(Kangxin Partners, P.C.)の呉孟秋氏、李慧氏が解説する。

2016.06.10
中国における知的財産専門裁判所(北京、上海、広州)の現状

2014年11月から12月にかけ、北京知的財産法院(11/6)、広州知的財産法院(12/16)、上海知的財産法院(12/28)が相次いで設立された。これら3つの知的財産法院は、中国初の知的財産専門裁判所であり、司法改革を試験的に実施する拠点として位置づけられている。設置後1年強を経過したところだが、いずれも専門的な知財紛争を数多く処理し、知的財産事件に関する司法サービスの向上に向けて様々な革新を行っている。 本稿では、中国における知的財産法院(知的財産専門裁判所)について、中原信達知識産権代理有限責任公司(CHINA SINDA Intellectual Property Ltd.) 弁護士 Yuanyuan Zhang氏が解説している。

2016.06.10
マレーシアにおける商標権に基づく権利行使の留意点

マレーシアにおいて、商標権侵害に対しては、民事訴訟、または刑事訴訟を通して権利行使することができる。さらに商標権に基づく権利行使をサポートする行政手続も存在する。民事訴訟を提起した場合、侵害品販売の差止命令や、侵害品の引き渡し、廃棄、損害賠償の請求などができる。刑事訴訟を行う場合、侵害者に対して罰金や禁固等の刑罰が下される。行政手続として、税関にて商標権侵害品を押収、留置、もしくは輸入に対する異議を税関に申請できる。 本稿では、マレーシアにおける商標権に基づく権利行使の留意点について、Wong & Partnersの弁護士Kherk Ying Chew氏、アソシエートWai Teng Woo氏が解説している。

2016.06.08
ブルネイにおける商標権に基づく権利行使の留意点

ブルネイ・ダルサラーム(ブルネイ)における知的財産権の権利行使に適用される法令は、商標法および商品商標法である。この法令は、登録商標の所有者が選択可能な民事訴訟、刑事訴訟、水際対策を含む、様々な権利行使の手続きを定めている。 本稿では、ブルネイにおける商標権に基づく権利行使の留意点について、TAY & PARTNERSの弁護士Ms. Lee Lin Li氏、Ms. Chong Kah Yee氏が解説している。

2016.06.06
ブルネイ商標制度概要

ブルネイ・ダルサラームにおける商標保護は、1953年商標法に代わり2000年6月1日に施行された商標法(第98章)(「商標法」)および2000年商標規則(「商標規則」)に定められている。現在採用されているニース国際分類は1類から42類までを規定する第7版である。

2016.05.31
香港における「商標の使用」と使用証拠

(本記事は、2023/12/14に更新しています。)  URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/laws/37849/ 香港において、商標登録は、商標権者またはその同意を得た者により少なくとも継続して3年間香港で真正に使用されておらず、不使用の正当な理由がない場合には、第三者からの不使用取消請求があれば取り消される。商標権者にとって、商標の登録日から3年以内に、登録されたすべての指定商品または指定役務に関して、その登録商標の真正な使用を開始し、3年以上の継続する期間にわたる商標の使用休止を避け、さらに使用証拠を保管することが重要である。

2016.04.26
タイにおける「商標の使用」と使用証拠

(本記事は、2019/10/10に更新しています。)  URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/laws/17781/ タイ商標法の下では、審査の結果、識別性の認められなかった商標に対して、使用を通じて識別性を獲得したことを理由に、商標登録を認可することが認められている。しかし、その証明は極めて困難であり、成功する可能性は低い。だが、商標委員会へ使用を通じて識別性を獲得したことを主張した結果、その主張が認められなかった場合でも、商標委員会の審決を不服として、中央知的財産・国際貿易裁判所(Central Intellectual Property and International Trade Court : CIPITC)へ訴訟を提起することが可能である。

2016.04.18
インドにおける商標ライセンス契約の留意点

インドでは商標ライセンスはコンロ―及び制定法に基づき有効である。商標法は、商標の「許諾使用」を定義し、商標権者の同意を得て書面による契約書に基づき商標を使用する者の使用についても「許諾使用」に含む旨を規定している。使用権者の登録は商標ライセンス契約締結後6ヶ月以内に所定の書面を提出して登録申請を行わなければならず、登録することで使用権者は自らの名義で侵害訴訟の提起が可能となる。 本稿では、インドにおける商標ライセンス契約の留意点について、Remfry & Sagarの弁護士Sangeena Savant氏、同Nipun Sangara氏が解説している。

2016.04.15
マレーシアにおける「商標の使用」と使用証拠

(本記事は、2024/6/25に更新しています。)  URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/laws/39430/ マレーシアは「先使用主義」の原則を採用しているため、ある商標を最初に使用することで所有権が与えられる。登録商標に対する不使用取消請求は、高等裁判所に対して提訴しなければならない。不使用取消訴訟においては、登録商標の取消を求める者が、不使用に関する証拠を提出する責任を負う。