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アジア / 審判・訴訟実務


審判・訴訟手続の概要も含め、審判・訴訟手続における留意事項を掲載しています。


特許・実用新案

特許・実用新案

2023.11.24
中国における数値限定発明の進歩性判断に関する事例

本稿では、数値限定発明の進歩性判断が争点となった、日本企業が保有する中国特許(以下「本件特許」という。)の無効審判事件の審決取消訴訟(以下「本事件」という。)において、北京市高級人民法院(日本の「高裁」に相当)の示した判断を紹介する。 北京市高級人民法院は、本件特許発明の無鉛柔軟はんだ合金におけるNi含有量およびGe含有量の選択は、先行技術に対して新たな機能、および予期できない技術的効果も奏していないため、中国国家知識産権局(以下「知識産権局」という。)の専利覆審委員会(現「复审和无效审理部」、日本の「審判部」に相当する。以下、「審判部」という。)が下した審決のとおり、本件特許は無効である、として一審判決を維持した。

2023.11.02
台湾における判決の調べ方―台湾司法院ウェブサイト

台湾司法院のウェブサイトで、以下の裁判所が出した知的財産事件の判決書および決定書(以下、合わせて「判決」という。)を検索することができる。 (1) 地方裁判所(中国語:「地方法院」) (2) 知的財産・商業裁判所(中国語:「智慧財産及商業法院」) (3) 最高裁判所/最高行政裁判所(中国語:「最高法院/最高行政法院」) 台湾においては、判決は原則として公開されている。同サイトは、誰でも無料でアクセス可能である。

2023.08.29
中国における知的財産権侵害関連裁判マニュアル

「知的財産権侵害関連裁判マニュアル」(2023年3月、日本貿易振興機構北京事務所(知的財産権部))では、中国における知的財産権関連訴訟の手続や留意事項等について紹介している。

2023.08.24
台湾における知的財産保護マニュアル

「台湾知的財産保護マニュアル(旧 台湾模倣対策マニュアル)」(2022年3月、日本台湾交流協会)では、台湾の知的財産制度および模倣対策について紹介している。

2023.04.13
韓国における特許・実用新案・商標・意匠の審決取消訴訟制度概要

韓国の特許審判院での審決または特許取消決定等に不服の場合は、特許法院(高等法院級)に審決取消訴訟を提起することができる。

2023.04.06
中国における明細書のサポート要件、および開示要件に関する無効審判事例

中国国家知識産権局(以下「知識産権局」という。)の専利復審委員会(現「复审和无效审理部」、日本の「審判部」に相当。以下「審判部」という。)合議体は、本特許明細書の記載は明瞭かつ十分に発明を開示しており、かつ請求項記載の発明は、明細書に支持されているため、本特許は、専利法第26条第3項および第4項のいずれの規定にも違反しておらず、審判請求人の無効理由は成立しない、と判断し、本特許権を維持する審決を下した(第8823号審決)。

2023.02.14
インドにおける特許異議申立制度-付与前異議申立と付与後異議申立

インド特許制度には、付与前と付与後の異議申立制度が設けられている。これらの異議申立制度の詳細は、インド特許法(以下、特許法)第25条に具体的に規定されている。なお、「利害関係人」の場合、特許法第64条に基づき特許の取消しを求めることができる。取消手続は、侵害の訴えに対する反訴として高裁に提訴することができる。

2023.02.14
韓国における特許出願の拒絶査定不服審判請求時の留意点

再審査請求制度が導入される前の旧法(2009年6月30日以前の出願に適用)では、拒絶査定不服審判請求の後30日以内に明細書の補正の機会があったが、現行法(2009年7月1日以降の出願に適用)のもとでは審判請求後に補正することができる機会がない。

2023.02.09
韓国における審判制度概要

審判手続は、(1)審判請求、(2)方式審査、(3)本案審理、(4)審理終結通知、(5)審決の手順で進められる。特許審判院での審判は、(a)査定系(韓国語「결정계」決定系)と(b)当事者系に分けられる。ここでは、一般的な審判手続について説明する。

2023.01.26
インドにおける特許出願の補正の制限

インドにおいて、特許出願書類の補正は、自発的な補正と非自発的な補正の2つに分類することができる。自発補正は特許権侵害訴訟または特許取消手続が高等裁判所に係属している間を除き行うことができ、非自発的な補正は特許庁長官が要求した際または特許無効手続において高等裁判所が認めた場合に行うことができる。本稿では、インドにおける補正の制限について紹介する。