アジア / 審判・訴訟実務 | アーカイブ
韓国における特許取消申請
2018年10月02日
■概要
(本記事は、2020/11/12に更新しています。)URL:https://www.globalipdb.inpit.go.jp/application/19558/
特許取消申請制度は、特許登録公告日後6ヶ月まで、何人も審判院に先行技術情報を提出して特許取消を申請することができる制度である(第132条の2)。従前は、特許登録公告日後3ヶ月まで、何人も特許無効審判請求をすることができたが、改正特許法(2016年2月29日公布、2017年3月1日に施行)により、審判請求の代わりに特許取消申請制度を導入された。特許取消申請制度の性格は当事者系審判ではなく、査定系審判である。
■詳細及び留意点
- 申請手順
特許権の設定登録日から特許登録公告日後6ヶ月まで何人も審判院に先行技術情報を提出して特許取消を申請することができる(第132条の2)。
- 申請の理由
特許、刊行物等に基づいた新規性・進歩性・先願等に申請理由を限定し、さらに拒絶理由通知の時に含まれていた先行技術に基づいた理由では申請ができない(特許法第29条、第87条第3項7号)。
特許法第132条の2に規定される特許取消申請期間の満了前であれば、取消申請の理由および証拠の補正が可能である(第132条の4第2項)。
- 審理
・複数の取消申請が受け付けられた場合、一括併合して進める(第132条の11)。
・審判官合議体で先行技術文献を先に検討した後、取消理由があると認定される場合のみ審理手順を進める(第132条の13第2項、第4項)。
(ⅰ)取消理由が該当しない場合、手順の開始なく決定で申請を棄却し特許権者の負担を緩和する(第132条の13第4項)。
(ⅱ)取消理由があると認定する場合、特許権者に取消理由を通知し、意見書提出及び訂正請求の機会を与えた後、可否決定する(第132条の13第1項より第3項まで)。
・特許の取消理由の通知を受領した場合、特許権者は意見書提出期間内に、訂正請求をすることができる(第132条の13第2項、第132条の3)。
- 不服
取消決定に対してのみ特許法院に不服を申し立てることができ、棄却決定については不服を申し立てることはできない(第132条の13第5項、第186条第1項)。
■ソース
韓国特許法■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所■協力
日本技術貿易株式会社■本文書の作成時期
2018.02.08