国別・地域別情報

ホーム 国別・地域別情報 アジア 出願実務 商標 インドにおける連続(シリーズ)商標制度

アジア / 出願実務


インドにおける連続(シリーズ)商標制度

2015年03月31日

  • アジア
  • 出願実務
  • 商標

このコンテンツを印刷する

■概要
インドでは、商標法第15条(3)に基づき、連続(シリーズ)商標制度が設けられている。連続商標は、同一もしくは類似の指定商品および指定役務に係る複数の商標であって、商標の主要な特徴が本質的に同一であり、商標の相違点が本質的に識別力のない点におけるものであって、商標全体において本質的な商標の同一性に影響を与える要素を含んでいない場合に、登録を受けることができる。出願に際しては、各商標の全体的な視覚的、発音上および観念上の同一性をもたらす識別力のないバリエーションを含めることが重要である。
■詳細及び留意点

【詳細】

 インドにおける連続商標については、1999年商標法第15条(3)において、以下の通り規定されている。

 

第15条 商標の部分登録及び連続商標の登録

(3)同一若しくは類似の商品若しくはサービス又は同一若しくは類似の種類の商品若しくはサービスに係る数個の商標であって,本質的な事項においては相互に類似するが,次に掲げる点で相違する商標について,その所有者であることを主張する者がそれらの登録を受けようとするときは,連続商標として1件による登録を受けることができる。

 (a) 各個別に使用し又は使用しようとする商品若しくはサービスについての表示,又は

 (b) 数,価格,品質,又は産地名の表示,又は

 (c) 商標の同一性に本質的には影響しない非識別性のその他の事項,又は

 (d) 色彩

 

 連続商標の例としては、以下のようなものが挙げられる:

 

(例1)

MANGO

Mango

 

(例2)

MANGOTREE

MANGO TREE

 

 しかし、以下に示すように、視覚的には連続商標と見なすことができるが、称呼が異なるため、連続商標として認められないものもある。

 

(例3)

SWEETORANGE

SweetoRange(”Sweet Orange”ではなく、”Sweeto Range”と発音)

 

(例4)

GOODSIT

GOODS IT(例2と異なり、発音が異なる)

 

(例5)

ABCD

ACBD(視覚的には類似するが、称呼が異なる)

 

 連続商標として登録を受けるための基本的条件としては、連続商標が、大きさ、商品表示、価格、品質などといった識別力のない事項においてのみ相違することが挙げられる。すなわち、連続商標として登録を受けるためには、商標の同一性に実質的影響を与えないまたは同一性を変えない識別力のない事項のみ相違し、商標の実質的な特徴が互いに類似することが求められる。

 

 さらに、商標の視覚的または発音上の同一性に実質的な相違がある場合、観念上の同一性を共有していることだけでは足りない。連続商標として認められるか否かは、問題の商品・役務の平均的な消費者がどのように見なすかにより評価されなければならない。

 

○文字、数字、色彩を伴う連続商標

 3文字からなる文字商標または5桁の数字で構成される数字商標は、それ自体が識別可能であると見なされる。したがって、このような商標群は連続商標としてではなく、独立した商標としてのみ登録される。

 

 連続商標である各商標は、同一の指定商品・指定役務または類似の指定商品・指定役務に関するものでなくてはならない。

 

 商標法第15条(3)(d)は、色彩についてのみ相違する連続商標の登録を規定している。

 

○連続商標の登録手続

 連続商標の登録出願は、案件に応じて、フォームTM-8またはTM-37を使用して出願されなければならない。複数の分類について1件の商標登録出願を行うことは認められるが、各連続商標は、同一もしくは類似の指定商品・指定役務に関するものでなくてはならない。1件の登録出願で商標群を登録出願し、登録官が、商標法第15条に基づく連続商標として適格ではないと見なす場合、出願人は、拒絶の対象となった商標を削除するよう要求される。

 

○まとめ

 連続商標の認定基準は、異なる事業体により使用された場合に異なる商標が、単に互いに混同を生じるほど類似するか否かではない。出願に際しては、各商標の全体的な視覚的、発音上および観念上の同一性をもたらす識別力の無いバリエーションを含めることが重要である。

■ソース
・インド商標法
■本文書の作成者
Rouse & Co. International (India) Ltd. Ranjan Narula
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期

2015.02.06

■関連キーワード