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韓国における一括審査制度について

2015年03月31日

  • アジア
  • 出願実務
  • 特許・実用新案

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■概要
韓国特許庁は、一つの製品や融合技術・複合技術に関連した複数の特許・実用新案出願について、出願人が希望する時点に合わせ一括で審査する企業戦略に即した一括審査制度(日本における事業戦略対応まとめ審査に相当。)を施行している。2013年12月から、特許・実用新案の出願に対して一括審査が適用されており、2014年4月からは、商標および意匠にもその適用が拡大された。一括審査制度は、新製品の発売に合わせて多様な知的財産権を一度に権利化することができるという点で、企業の知財戦略の確立とタイムリーな知的財産権の保護に役立つことが期待される。
■詳細及び留意点

【詳細】

 韓国における一括審査制度は、例えばスマートフォンの場合、アンテナ、モデム、カメラなど様々な部品に関する複数の出願について、新製品の発売に合わせて一括で審査が行われるようにし、企業が新製品に対する強力な知的財産権ポートフォリオをタイムリーに形成することをサポートする。本制度を利用することにより、遅くとも2ヶ月以内に一括して審査結果の通知を受けることができる。

 

 一括審査の実施申請対象は、「事業実施または準備」、「海外輸出」関連の出願である。中小企業及び創業支援を目的として、「ベンチャー企業」、「技術革新型中小企業」、「個人創造企業」の出願も一括審査の実施申請対象となる。また、出願人が異なる場合であっても、大企業の製品に中小企業から調達した部品が含まれている場合、大企業と中小企業が関連出願の審査を同時に受けることができるようにし、大・中小企業間の共存協力にも寄与するよう制度設計されている。

 

 一括審査の申請は、特許庁が運営しているオンライン特許出願サイト(http://www.patent.go.kr)を通じて申請することができる。一括審査の対象出願番号、一括審査の説明会の希望日、着手希望日、終結希望日、技術説明などを記載し、一括審査の対象であることを証明する資料を提出しなければならない。一括審査を申請すると、特許庁の方式審査後、申請結果が通知される。

 

 審査に先立ち、担当審査官を対象に一括審査申請出願の技術内容、事業内容を事前に説明する一括審査の説明会を開催する。そのため、出願人と審査官の技術内容に対する円滑な意思疎通を通じて、より的確な審査が可能となる。特に、一括審査の説明会では発明者と審査官が会い、先行技術や補正に関する方向性などを論議することで適切な権利範囲をコンサルティングする「ポジティブ審査」の恩恵を受けることができる。

 

 説明会後に審査官は、出願人の新製品発売等の時期に合わせて、一括して審査に着手する。一括審査に加え、優先審査を申請すれば、一般的に平均13.2ヶ月かかる特許審査着手が2ヶ月、終結までに平均19.1ヶ月かかる期間を6か月以内に短縮することができる。

 

 このような一括審査制度は、新製品の発売に合わせて多様な知的財産権を一度に確保することができるという点で、企業の特許戦略の確立とタイムリーな知的財産権の保護に役立つことが期待される。

■ソース
・韓国特許庁 報道資料(2013年12月13日)
http://www.kipo.go.kr/kpo/user.tdf?a=user.news.press1.BoardApp&board_id=press&cp=1&pg=1&npp=10&catmenu=m02_01_01_02&sdate=20130101&edate=20140210&searchKey=2&searchVal=일괄심사&bunryu=&st=&c=1003&seq=13088
・韓国特許庁 報道資料(2014年8月28日)
http://www.kipo.go.kr/kpo/user.tdf?a=user.news.press1.BoardApp&board_id=press&cp=1&pg=1&npp=10&catmenu=m02_01_01_02&sdate=20140827&edate=20140828&searchKey=0&searchVal=&bunryu=&st=&c=1003&seq=13930
■本文書の作成者
河合同特許法律事務所
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期
2015.02.10
■関連キーワード
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