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タイにおける特許・小特許・意匠出願の審査迅速化のための対応

2015年02月19日

  • アジア
  • 出願実務
  • 特許・実用新案

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■概要
タイにおける特許・小特許・意匠の出願から登録までに要する期間は統計データから平均して3~5年程度と考えられているが、現在のタイ知的財産局(Department of Intellectual Property : DIP)の審査滞貨数を考慮すると、登録までに要する期間はさらに長くなることが予測される。このため方式審査および実体審査おいて、審査迅速化のために出願人ができる対応について紹介する。
■詳細及び留意点

【詳細】 タイ特許法により規定されている権利存続期間は、特許が20年、意匠が10年、小特許が最長10年(6年+2年間の更新が2回まで可能)である。出願から登録までに要する期間は統計データから平均して3~5年程度と考えられているが、現在のDIPが抱える審査滞貨数を考慮すると、登録までに要する期間はさらに長くなることが予測される。審査が遅延する傾向は化学や医薬分野において高いが、出願手続き期間短縮化、審査期間短縮化やコスト削減に貢献し得る幾つかの出願人ができる対応策を紹介する。   (1)方式審査 方式審査においては、特許を受けることのできない発明(社会秩序に反する発明等)に該当しないか、委任状、譲渡書他の申請書類が審査ガイドラインに準拠したものであるかが審査される。通常、方式審査は手続き遅延の主な要因にはならないが、以下のような点については留意する必要がある。   (i)委任状、譲渡書、優先権書類等の遅滞なき提出。 (ii)的確なタイ語翻訳の迅速な提出。特に技術用語は原特許明細書の記載内容を忠実に反映していること。 (iii)小特許出願の場合は、請求項数が10個以内であること。 (iv)意匠出願の場合は、意匠の機能的側面に関わる請求項を含めないこと。図面は定められた様式で正確かつ明瞭に表したものであること。 (v)出願前に、タイ特許法の登録要件上で問題となりそうな請求項について、修正や削除をしておくこと。例えば、診断方法や、人間や動物の疾患への治療法は特許性判断から除外される。   (2)実体審査 審査請求は、タイ特許官報における出願公開後5年以内に請求されなければならず、期限延長は認められない。従って、登録を遅らせる必要がある等、特段の理由がない場合には、期限を待たずに審査請求を行うことが推奨される。DIPは、特許の出願人が外国の審査結果に係る書類を提出した場合、同局において当該出願は他の出願に優先して審査されることを明らかにしていることから、優先権主張を伴う出願であって、原出願あるいは対応外国出願が既に登録されている場合には、審査請求時もしくはその後に、他国での審査通知や登録通知の写しを併せて提出することが推奨される。更に、タイにおける請求項が他国で登録された特許の請求項と異なる場合には、出願明細書における請求範囲を超えない前提で、登録された請求項との調和を図るための補正を行うことも有効である。   特許(発明特許)でなく小特許としての出願を検討することも、場合によっては考えられる。小特許の場合、存続期間が最長10年間であり、請求項数が10個以内であるとの制限がある一方、発明特許ほど要件が厳格でないとの利点がある。新規性および産業上の利用可能性に関わる要件は発明特許と同一だが、進歩性を問われることは無い。さらに、実体審査がないため、小特許出願は通常、発明特許よりも早く登録になる。

■本文書の作成者
Rouse & Co. International (Thailand) Ltd.
■協力
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期
2014.12.23
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