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韓国意匠出願における新規性喪失の例外規定

2012年11月27日

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■概要
(本記事は、2017/9/21に更新しています。)
 https://www.globalipdb.inpit.go.jp/laws/14037/

意匠登録を受けることができる権利を有する者の意匠が国内外で公知になったり、公然実施されたり、国内外で配布された刊行物に記載されるなどした場合、公知日から6ヶ月以内に出願すれば、新規性喪失の例外規定の適用を受けることができる(意匠法(韓国「デザイン保護法」)第8条)。しかし、規定された適用要件に合わない場合は、新規性喪失の例外規定は受けられない。また、規定の通りに手続きをしても、第三者の行為により特許を受けることができなくなることもあるので注意が必要である。
■詳細及び留意点

新規性喪失の例外規定の適用要件及び手続は次のとおりである(意匠法第8条)。

 

(i)公知の対象

公知の対象には、韓国国内または国外で意匠を公知にする全ての行為が含まれる。例としては、博覧会・展示会の出品は勿論のこと、自身が市販しながら作成したカタログ等、意匠を公知にする全ての行為が含まれる。ただし、出願によって公開された公開公報等は除外される。

 

(ii)公知にした者

公知にした者は、意匠が公知になった時点で意匠登録を受ける権利を有する者でなければならない。創作者の許可を受けた者であったとしても、意匠登録を受ける権利の承継人でない者が公知にした場合、この規定の適用を受けることができない。ただし、公開を委託して新聞記事に載せ、記事内に創作者または承継人が記載されていれば、適用を受けることができる。

 

(iii)時期的制約

出願は公知日から6ヶ月以内にしなければならない。

複数回公開された場合には、最初の公開日から6ヶ月以内に出願しなければならない。基礎出願の後に公開し、優先権主張を伴う韓国出願を行った場合は、優先権の主張が認められれば、新規性喪失の例外の適用を受けなくても、基礎出願時には公知になっていないことから新規性は否定されない。しかし、意匠を公知にした後に基礎出願を行い、その後に優先権主張を伴う韓国出願を行う場合は、基礎出願時に既に公知になっているので、公知の日から6ヶ月以内に、新規性喪失の例外規定の適用を受けられるようにする必要がある。

 

(iv)願書の記載

この規定の適用を受けるためには、出願時に、出願書に新規性を喪失するようになった日付、新規性を喪失するようになった場所または刊行物名等を記載しなければならない(意匠審査基準第9条)。

ただし、意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して公知とされた場合は、この要件は除外される。

 

(v)証明書類の提出

証拠資料は、出願日から30日以内に提出しなければならない。提出した証拠資料に問題がある場合、補正命令が出される。たとえば、公知にした者と出願人(創作者)が一致しない場合、公知日について原書の記載と証拠資料の記載が一致しない場合等には、補正命令が出され、その時に補正することができる。しかし、補正命令に応じなければ新規性喪失の例外規定の適用申請は無効処分を受けることになり、また、提出された公知資料は先行技術として使用される得るものとなる。方式審査で補充資料が要求される場合もある。

 

【留意事項】

新規性喪失の例外規定では、公知となった日から6ヶ月以内に出願すれば、この規定の適用を受けることができるが、可能な限り早く出願することが望ましい。

その理由としては主に2つあり、まず、創作者により公知Aとなった日から出願Aの間に、同一意匠が第三者により公知Cとなった場合、創作者による出願Aは新規性喪失の例外規定の適用を受けても、出願前公知として意匠登録を受けることができなくなる(意匠法第5条)からである。ただし、第三者による公知Cの行為が意匠登録を受ける権利を有する者の意に反してされたものであるという事実が明白な場合は、別途の新規性喪失の例外規定の適用を受け、意匠登録を受けることができる。

別の理由としては、公知Aとなった日から出願Aまでの間に、同一意匠について第三者の出願Bがある場合、第三者の出願Bは、意匠登録を受けることができる権利を有する者(創作者)の公知Aの行為により、新規性欠如で意匠登録を受けることができないことは当然であるが、ごく稀なケースとして第三者による出願Bが、公開申請(意匠法第23条の2)により公開Bされれば、公知した者(創作者)の新規性喪失例外適用を受けた出願Aは、拡大された先願(出願B)により意匠登録を受けることができなくなるからである。

 

■ソース
・意匠法
・意匠法審査基準
■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所
■協力
一般財団法人比較法研究センター 菊本千秋
特許庁総務部企画調査課 山中隆幸
■本文書の作成時期

2012.10.18

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