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(韓国)特許分割出願制度の活用と留意点

2012年10月09日

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■概要
分割出願は、2つ以上の発明を包含する特許出願の一部を1又は2以上の新しい出願として分割することをいう。審査過程中に、分割出願制度を上手く活用して分割出願が可能な期間等には特に留意し、活用すべきである。
■詳細及び留意点

 分割出願については特許法第52条、実用新案法第11条に定めがある。特許出願は1発明1出願でしなければならないが、その要件に違反した場合、または詳細な説明で記載された内容中の発明について保護を受けることを望む場合、その発明について新たに分割出願をする。

 

(a)分割出願ができる期間

 特許査定謄本の送達日前まで。但し、拒絶理由通知書(韓国語「의견제출통지서(意見提出通知書)」)を受けた場合は意見書提出期間まで、また、再審査を請求する場合は請求時に分割出願することができる(特許法第52条1項)。
 また、2009年7月1日以降の出願について拒絶査定謄本を受けた場合は、拒絶査定不服審判を請求することができる期間まで、すなわち拒絶査定謄本の送達日から30日以内に分割出願をすることができる。

 

(b)分割出願に求められる要件

 分割出願は、親出願の出願当初の明細書及び図面に記載された事項の範囲内で分割出願をすることができる。補正によって親出願から削除した内容であったとしてもその内容を分割出願することができる。

 

(c)優先権主張を含む親出願からの分割出願

 優先権主張を含む親出願から分割出願する場合には、分割出願時にその旨を出願書に記載し、優先権証明書類を、通常の優先権主張の場合の優先権証明書の提出期間ではなく、分割出願日から3ヶ月以内に提出しなければならない(特許法第52条4項)。

 

(d)分割出願の効果

 分割出願は親出願を出願する時に出願したものとみなされる(特許法第52条2項)。

 

【留意事項】

(1)審査過程で1発明1出願の要件に違反するという内容の拒絶理由通知書を受けた場合、新規性・進歩性等ではない形式的な面で拒絶査定を受ける恐れがあるため、可能な限り分割出願を検討するのが望ましい。

 

(2)拒絶理由通知書で特許可能な請求項と拒絶対象の請求項が明白に区分して示された場合、拒絶対象の請求項は削除または分割出願し、親出願は特許可能な請求項のみになるように補正して、先に特許を受けることを検討するのが望ましい。

 

(3)拒絶査定を受けた場合、再審査を請求する時に分割出願をすることができるが、この時に拒絶査定の理由となった請求項のさらなる権利化及び特許可能な請求項の早期権利化を図る場合は、拒絶査定の理由となった請求項の分割出願をおこなうとともに、再審査時に特許可能な請求項のみになるように補正することを検討するのが望ましい。

 

(4)再審査で再び拒絶査定がされた場合には、拒絶査定不服審判を請求する前に、分割出願の必要性を必ず検討することが望ましい。特に、2009年7月1日以降の出願は、拒絶査定不服審判請求時には、明細書や図面に対する補正書は提出できない点に留意しなければならない。すなわち、再審査後の拒絶査定以後は、特許請求の範囲を特許可能な請求項のみに限定する補正をして拒絶査定不服審判を請求することもできないため、この時点で特許請求の範囲に明らかに拒絶理由が含まれている請求項があると考えられる場合、拒絶査定不服審判を請求せずに、さらなる補正の機会を考慮して分割出願のみを検討することも考えられる。

 

(5)日本と異なり、特許査定謄本送達後は分割出願できない。

■ソース
特許・実用新案審査指針書
■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所
■協力
特許業務法人 深見特許事務所
一般財団法人比較法研究センター
■本文書の作成時期

2012.09.14

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