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韓国における商標の一出願多区分制度

2018年11月01日

  • アジア
  • 出願実務
  • 商標

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■概要
韓国の商標出願は、一区分ごとの出願も、複数区分の出願も可能である。多区分出願の場合、1つの出願書で複数区分の商品およびサービス業を指定できるので便利であるが、審査時に1区分だけでも拒絶理由が解消されなければ、拒絶理由のない他の区分も含めて出願全体が拒絶されることになるので、注意が必要である。
■詳細及び留意点

 (1)商標出願は一商標ごとに行わなければならない(一商標一出願)。しかし、出願書に含める商品またはサービス業の区分の数については、制限されない(商標法第38条)。

 

 (2)特許庁に納付する印紙代は、多区分出願の場合でも1区分ごとに計算される(1区分あたり64,000ウォン)。また、指定する商品またはサービス業が20を超過する場合、21個目から超過商品またはサービス業1つあたり2,000ウォンを追加納付しなければならない(特許料等の徴収規則第5条第1項)。20の数え方は一区分ごとに行うので、たとえば、2区分出願で、1区分目が15個の商品、2区分目が10個のサービス業を含んでいる場合、何れの区分も20個以下の商品またはサービス業で構成されているため、超過商品および超過サービス業は存在しないことになる(特許料等の徴収規則第5条第1項第1号)。

 

 (3)区分は商品の区分とサービス業の区分に分けられているが、複数区分の出願である場合、1つの出願書に商品区分とサービス業区分を同時に含めることができる。

 

 (4)指定する商品またはサービス業はハングル表記のみでしなければならない。ただし、指定する商品またはサービス業が理解しにくい場合には、括弧書きで漢字または外国語を併記して表示することができる(商標審査基準第31条)。

 

 (5)出願書に記載した区分が、指定商品または指定サービス業に照らして、ニース国際分類に従っているとはいえず、不適切である場合は、拒絶理由を通知して補正の機会を与える(商標審査基準第2部第4章)。

 

 (6)指定商品または指定サービス業が明確ではない場合にも、拒絶理由を通知して補正の機会を与える。その際には、要旨変更にならない範囲の補正をすれば、認められる。

 

 (7)商品およびサービス業の記載について、韓国は日本に比べて、商品や役務表示について具体的表記を求める傾向があり、日本で認められている商品をそのまま記載すると包括的な記載であるとして拒絶されることもあるので留意が必要である。しかしながら、2007年1月以降、随時、一部商品で包括名称が認められるようになっているので、全ての商品または役務において具体的な記載が必要なわけではない。例えば、2012年1月1日からはデパート業、スーパーマーケット業、コンビニエンスストア業といった総合小売業の記述が認められるようになったため、それ以前のように対象商品を具体的に指定する必要はなくなっている。商品表示や役務表示については、「類似商標・役務審査基準」の商品・役務表示分類名称目録に羅列される例示のように具体的に表示することが求められる。

 

 (8)多区分出願で拒絶理由通知書(韓国語「의견제출통지서(意見提出通知書)」)を受けて意見書を提出した場合、1区分の一部の指定商品または指定サービス業に拒絶理由が存在していれば、多区分出願全体が拒絶査定を受ける。したがって、拒絶理由が解消していないと審査官に判断されるおそれがある場合は、拒絶理由に該当する商品またはサービス業を含む区分について、分割出願を行うことが望ましい。

 

 (9)拒絶理由に該当する区分を分割する場合、分割出願の印紙料として、一増加区分あたり10,000ウォンを納付しなければならない(特許料等の徴収規則第5条第1項第3号)。

 

【留意事項】

 (1)一出願で多区分を指定して拒絶理由通知を受けた場合は、拒絶理由に該当する区分を分割出願手続によって新たな出願に含めるのが望ましい。一つの区分の一部の商品やサービス業に拒絶理由が残れば、出願全体が拒絶になり、拒絶査定不服審判を起こす場合も区分の数に応じて費用を納めなければならないため、無駄な費用がかかることになる。

 

 (2)多区分の商品またはサービス業を指定する場合、使用意思確認制度の適用を受けることもあり得る(使用意思確認制度については、本データベース内コンテンツ「韓国における商標の使用意思確認制度」参照)ので、使用する意思のない商品等を指定することは避けるなど、指定する商品またはサービス業について、よく吟味する必要がある。

■ソース
・商標法
・商標法施行令
・商標審査基準
・特許料等の徴収規則
・類似商品・役務審査基準
・商品および役務の名称と類区分に関する告示
■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所
■協力
日本技術貿易株式会社
■本文書の作成時期
2018.02.08
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