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日本と韓国における特許分割出願に関する時期的要件の比較

2015年08月07日

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■概要
 日本及および韓国においては、それぞれ所定の期間、特許出願について分割出願を行うことができる。韓国においては、特許査定謄本の送達前であればいつでも分割出願が可能だが、拒絶理由通知書が発行された場合には意見書の提出期間内のみ可能となる。
■詳細及び留意点

日本における特許出願の分割出願に係る時期的要件

 平成19年3月31日以前に出願された特許出願であるか、平成19年4月1日以降に出願された特許出願であるかによって、時期的要件が異なる。

 平成19年3月31日以前に出願された特許出願については、下記の(1)の時または期間内であれば分割出願することができる。

 平成19年4月1日以降に出願された特許出願については、下記の(1)~(3)のいずれかの時または期間内であれば分割出願することができる。

(1)願書に添付した明細書、特許請求の範囲または図面について補正をすることができる時または期間内(第44条第1項第1号)

なお、願書に添付した明細書、特許請求の範囲または図面について、補正をすることができる時または期間は、次の(i)~(iv)である。

 (i)出願から特許査定の謄本送達前(拒絶理由通知を最初に受けた後を除く)(第17条の2第1項本文)

 (ii)審査官(審判請求後は審判官も含む。)から拒絶理由通知を受けた場合の、指定応答期間内(第17条の2第1項第1号、第3号)

 (iii)拒絶理由通知を受けた後第48条の7の規定による通知を受けた場合の、指定応答期間内(第17条の2第1項第2号

 (iv)拒絶査定不服審判請求と同時(第17条の2第1項第4号)

 

(2)特許査定(次の(i)および(ii)の特許査定を除く)の謄本送達後30日以内(第44条第1項第2号)

 (i)前置審査における特許査定(第163条第3項において準用する第51条)

 (ii)審決により、さらに審査に付された場合(第160条第1項)における特許査定

 なお、特許「審決」後は分割出願することはできない。また、上記特許査定の謄本送達後30日以内であっても、特許権の設定登録後は、分割出願することはできない。また、(2)に規定する30日の期間は、第4条または第108条第3項の規定により第108条第1項に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなされる(第44条第5項)。

 

(3)最初の拒絶査定の謄本送達後3月以内(第44条第1項第3号)

 (3)に規定する3ヶ月の期間は、第4条の規定により第121条第1項に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなされる(第44条第6項)。

条文等根拠:特許法第44条

 

日本特許法 第44条 特許出願の分割

特許出願人は、次に掲げる場合に限り、二以上の発明を包含する特許出願の一部を一または二以上の新たな特許出願とすることができる。

 一 願書に添付した明細書、特許請求の範囲または図面について補正をすることができる時または期間内にするとき。

 二 特許をすべき旨の査定(第163条第3項において準用する第51条の規定による特許をすべき旨の査定および第160条第1項に規定する審査に付された特許出願についての特許をすべき旨の査定を除く。)の謄本の送達があつた日から30日以内にするとき。

 三 拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から3月以内にするとき。

2~4(略)

5 第1項第2号に規定する30日の期間は、第4条または第108条第3項の規定により同条第1項に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

6 第1項第3号に規定する3月の期間は、第4条の規定により第121条第1項に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

 

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韓国における特許出願の分割出願の時期的要件

・特許査定謄本の送達日の前まで。ただし、拒絶理由通知書を受けた場合は意見書提出期間まで。また、再審査を請求する場合は請求時に分割出願をすることができる。

・なお、2009年7月1日以降の出願について、拒絶査定謄本を受けた場合は、拒絶査定不服審判を請求することができる期間まで、すなわち拒絶査定謄本の送達日から30日以内に分割出願をすることができる。また2015年7月29日以降に特許査定謄本の送達を受けた特許出願に対しては、特許査定謄本の送達日から3ヶ月または設定登録日の早い方の日までの期間も、分割出願が可能になる。

条文等根拠:特許法第52条第1項

 

韓国特許法 第52条 分割出願

(1)特許出願人は、2つ以上の発明を1つの特許出願とした場合には、その特許出願の出願書に最初に添付された明細書または図面に記載された事項の範囲で次の各号のいずれか1つに該当する期間にその一部を1つ以上の特許出願に分割することができる。ただし、その特許出願が外国語特許出願である場合には、その特許出願に対する第42条の3第2項による韓国語翻訳文が提出された場合にのみ分割することができる。  1.第47条第1項により補正をすることができる期間  2.特許拒絶決定謄本の送達を受けた日から30日(第15条第1項により第132条の3による期間が延長された場合、その延長された期間をいう)以内の期間  3.(2015年7月29日以降に謄本の送達を受けた場合に適用66規定による特許決定または第176条第1規定による特許拒絶決定取消審決(特許登録決定した審決限定されるが、再審審決謄本送達けたから3ヶ月以内期間。ただし、第79規定による設定登録けようとするが3ヶより場合にはそのまでの期間

 

 

日本と韓国における特許分割出願に関する時期的要件の比較

 

日本

韓国

分割出願の時期的要件(注)

補正ができる期間

特許査定謄本の送達前であればいつでも。ただし、拒絶理由通知書が発行された場合には意見書提出期間内。

(注)査定(特許査定または拒絶査定)前の時期的要件比較

 

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新興国等知財情報データバンク 調査対象国、地域における分割出願の要件については、下記のとおりである。

 

分割出願の時期的要件および出願人による自発的な分割可否に関する各国比較

分割出願の可否(出願から審査請求まで)

分割出願の可否(審査請求から最初の指令書(拒絶理由通知などの通知)まで)

分割出願の可否(最初の指令書~査定まで)

出願人による自発的な分割の可否

JP

指令書応答期間のみ

BR

CN

HK

○*

ID

IN

KR

指令書応答期間のみ

MY

審査報告書郵送から3ヶ月

PH

○**

RU

SG

TH

×

×

分割指令発行から120日

×

TW

VN

 (*)香港の標準特許出願に対応する指定特許出願の分割についての可否

(**)単一性違反の指令後の非選択発明についての分割は、その指令書発行から4ヶ月以内または4ヶ月を超えない範囲で認められる追加の期間内

■本文書の作成者
日本技術貿易株式会社 IP総研
■本文書の作成時期

2015.03.03

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