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ブラジルにおける特許年金制度の概要

2018年05月10日

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■概要
ブラジルにおける特許権の権利期間は、原則として、出願日から20年であり、年金は出願日を起算日として、3年次から発生する。年金は一年ごとに納付され、特許登録前、出願が係属中にも納付しなければならない。実用新案権の権利期間は、原則として、出願日から15年、意匠権の権利期間は出願日から25年である。特許権、実用新案権、意匠権について、年金の追納や権利の回復の制度がある。
■詳細及び留意点
  1. 特許権

 ブラジルにおける特許権の権利期間は、原則として、出願日(PCT条約に基づく特許出願の場合は国際特許出願日)から20年である。ただし、法律上、登録後最低10年間の権利期間は保障されているため、出願から登録までに10年以上かかった場合には、出願日から20年を超えて権利が存続されることがある。特定条件を満たす特許権に対して存続期間の延長を認める制度はない。年金は出願日を起算日として、3年次から発生する。年金は一年ごとに納付され、特許登録前、出願が係属中にも納付しなければならない。各年の年金納付期限日は出願応当日である。

 

 年金はブラジル国内に住所または居所を有する者が納付することができる。

 

 意図しない特許権や特許出願に対して年金を誤って納付してしまった場合、庁内で納付金を正しい納付先に変更することは認められていない。したがって、期限内に改めて正しい年金納付手続をする必要がある。年金納付金額に不足があった場合は、不足分のみを追加で納付し手続を補完することができる。

 

 納付期限内に年金の納付が行われなかった場合、期限日から9ヶ月以内であれば追納が可能である。最初の3ヶ月間に限り追徴金が発生しないため、通常納付時の金額の年金を追納すれば権利を維持することができる。年金納付期限日から4ヶ月目からは追徴金が発生し、所定の年金に加えて追徴金も同時に納付しなければならない。追納期間を超えて年金納付がされなかった場合や追徴金の支払いがなされなかった場合、特許権については失効し、特許出願については出願が取下げられたものとみなされる。ただし、ブラジル特許庁から発行される失効通知から3ヶ月以内であれば特許権の回復、特許出願の再開が可能である。回復手続の際には、所定の年金と追徴金に加えて回復費用も支払う必要がある。

 

 上記の通り、追納期間を超えて年金納付がされなかった場合に特許権は失効するが、権利を放棄したい旨を記した書面をブラジル特許庁に提出することにより、積極的に放棄を行うことも可能である。

 

  1. 実用新案権

 実用新案権の権利期間は、原則として、出願日(PCT条約に基づく実用新案登録出願の場合は国際実用新案登録出願日)から15年である。ただし、法律上、登録後最低7年間の権利期間は保障されているため、出願から登録までに8年以上かかった場合には、出願日から15年を超えて権利が存続されることがある。特定条件を満たす登録実用新案権に対して存続期間の延長を認める制度はない。年金は出願日を起算日として3年次から発生する。年金は一年ごとに納付され、各年の年金納付期限日は出願応当日である。

 

 年金はブラジル国内に在住する者のみが納付することができる。年金の追納や、権利の回復については特許権の場合と同様である。

 

  1. 意匠権

 意匠権の権利期間は出願日から25年であり、年金は出願日を起算日として発生する。年金が各年納付される特許権や実用新案権と異なり、意匠権の年金は5年ごとに納付を行う。意匠登録前、出願の係属中であれば年金を納付しなければならない。各納付年次の年金納付期限日は出願応当日である。

 

 意匠権については、納付年次によって年金納付とは別に更新手続が必要となる点に留意するべきである。前述の通り意匠権の年金は5年ごとに納付されるため、納付年次は6年次、11年次、16年次、21年次である。このうち、6年次のみ、年金の納付を行うことで権利維持が可能であり、更新手続を別途行う必要はない。11年次以降に権利の維持を希望する場合は、年金納付に加えて更新手続も行わなければならない。6年次年金は、その次の5年分の保護期間をカバーし、その後も1回の納付につき5年分の更新が可能となるため、最大3回まで更新手続および年金納付を行うことにより、計25年の権利期間を得ることができる。

 

 年金はブラジル国内に在住する者のみが納付することができる。年金の追納や、権利の回復については特許権の場合と同様である。

■ソース
・ブラジル産業財産権法
■本文書の作成者
日本技術貿易株式会社
■本文書の作成時期

2017.10.31

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