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韓国における商標の使用意思確認制度

2019年05月21日

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■概要
韓国商標法では、2012年の改正時(2012年3月15日施行)より使用意思確認制度が導入されている。これは、拒絶および無効理由に、商標の使用意思の欠如が追加されたことによる。使用意思確認制度とは、特許庁が出願人に出願商標の使用意思がないと判断した場合、出願人に対して、使用事実または使用意思の立証を要求することができるようにする制度である。
■詳細及び留意点

 商標法第3条に「国内で商標を使用する者または使用しようとする者は、⾃己の商標の登録を受けることができる」と規定されているが、2012年3月15日に施行された改正法により、この規定が、商標登録拒絶理由(商標法第54条第3号)および商標登録無効事由(商標法第117条第1項第1号)に適用されるようになった。

 審査官は、指定商品またはサービス業に対する出願人の使用事実または使用意思に合理的な疑いが生じた場合には、出願人に拒絶理由通知(韓国語「의견제출통지」(意見提出通知))を出す(商標審査基準第2部第2章)。

 

(1) 使用意思が確認される場合

 審査官は下記のいずれか一つに該当する場合、使用意思を確認する(商標審査基準第2部第2章)。

(i) 個人が大規模資本および施設等が必要な商品を指定した場合

(ii) 牽連関係がない非類似商品の種類を多数指定した場合

 多数指定可否は、牽連関係がない類似商品群を3つ以上指定した場合を原則とするが、出願人が個人なのか否か、実際の事業範囲、事業の拡張性、取引社会の実情などを考慮して合理的に判断することができる。

(iii) 個人が、法令上一定資格等が必要な商品と関連して、牽連関係がない商品を2つ以上指定した場合

(iv) その他、出願人が商標を使用する意思なしに商標先占や他人の商標登録を排除する目的で出願するものであると疑いがもたれる場合

 

(2) 使用意思の立証範囲

 使用意思の立証範囲は、指定商品または役務が包括名称である場合には、その包括概念に含まれる1個以上の商品または役務について、商標または役務に対する使用事実または使用意思を確認し、2個以上の類似群に属する商品(役務)を指定した場合には、類似群毎に1個以上の商品または役務についての使用事実または使用意思を確認しなければならない。

 

(3) 使用事実の立証方法

 出願人は、出願商品または役務に対する使用事実を立証するための資料として、次のような書類を提出することができる。

・事業者登録証・商号登記簿謄本

・新聞、雑誌、カタログ、チラシ等の印刷広告物

・売場の商品陳列写真、注文伝票、納品書、請求書、領収証等の取引関連書類

 

(4) 使用意思の立証方法

 出願人が出願商品(役務)に対する使用意思を立証するためには、現在従事している事業と指定商品との関連性、現在の事業とは関連性がないが今後指定商品に新しく進出する具体的な事業計画等を記述した商標使用計画書を提出する。

 

(5) 無効審判請求理由

 審査官または利害関係人は、使用意思確認なしに登録された商標に対しても使用意思の欠如等を理由に商標登録無効審判を請求することができる(商標法第117条第1項第1号)。

 

■ソース
・韓国商標法
http://www.law.go.kr/lsSc.do?tabMenuId=tab18&p1=&subMenu=1&nwYn=1§ion=&tabNo=&query=%EC%83%81%ED%91%9C%EB%B2%95#undefined ・商標審査基準
http://www.kipo.go.kr/kpo/user.tdf?a=user.html.HtmlApp&c=30731&catmenu=m04_01_05
■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所
■協力
日本国際知的財産保護協会
■本文書の作成時期

2018.07.20

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