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韓国における審査官との面談(または電話通話)

2017年07月13日

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■概要
特許(実用新案)出願の審査段階において、審査官との面接(韓国語「面談」)は特許(登録)を受けるための重要な過程の一つである。拒絶理由の内容を正確に把握するために、また意見書提出後にも審査官に当該技術内容を理解してもらうために、面接または電話通話を行うことは重要であり、積極的に実施すべきである。なお、特許庁はソウルから離れたところにあるため、特に技術説明等、複雑な内容でない限り、たいていは審査官との電話通話が活用されている。
■詳細及び留意点

(1)面接(韓国語「면접(面談)」)申請が可能な者

 

 出願人またはその代理人

 

(2)面接申請を行うべき場合

 

(i)代理人(または出願人)が拒絶理由通知書(韓国語「의견제출통지서(意見提出通知書)」)を受けて、拒絶理由を明確に把握することができない場合

(ii)代理人(または出願人)が拒絶理由通知書を受け、意見書提出後に審査官に技術内容を説明する必要があると思われる場合

 

 なお、審査官が審査中に内容把握が難しいと感じた場合、または内容が理解不能な場合には、代理人(または出願人)に面接要請をすることができるが、通常は電話により説明を求める。

 

(3)面接申請の手続

 

 面接申請書を作成し、郵便またはFAX等により面接を申し込む。電話で面接申請をすることも可能であり、その場合は審査官と日時等について事前協議をした後、面接までに面接申請書を提出する。

 

 なお、面接が必要である場合、通常はまず審査官と電話で話すことが多い。なお、韓国特許庁は「顧客満足を超える顧客感動キャンペーン」を実施中であり、審査官は一般的にとても親切に電話対応をしてくれる。

 

(4)面接の実施

 

(i)面接は特許庁(ソウルから約150キロ離れた大田(テジョン)に位置する)の面接室で実施される。特許庁のソウル事務所でのテレビ面接システムを利用して本庁にいる審査官と面接することもできるが、あまり利用されていない。

(ii)面接の時間は1回につき原則30分程度とされているが、1時間程度行う場合もある。

(iii)同一案件については、面接は原則として1回限りとされている。

(iv)出席者は身分証明書と印鑑(署名に代えることができる)と必要な場合には委任状を持参する。

(v)面接後に、審査官は面接記録書を作成し、出願人は内容を確認して捺印する。

 

(5) 特許行政サービス(“特許審査3.0”)

 2015年から、特許行政サービス“特許審査3.0”が実施され、審査着手前の予備審査制度、補正案リビュー制度、一括審査制度が導入された。

 

 予備審査は、出願人の申請により、審査着手前に出願人と審査官が面接し、審査官に技術を理解してもらい、正確な審査および早期の権利化をめざすための制度である。出願人が、審査着手前に拒絶理由の可能性と補正による回避の方向について審査官と協議する機会となり、これによって早期の権利化が可能となる制度である。

 

 補正案レビュー制度は、出願人が拒絶理由通知書を受領した後、出願人の申請により、拒絶理由通知書に対する応答を提出する前に、補正案を提出し審査官との面接を行う制度である。面接で補正案についての意見交換と補正の方向の議論を行った後、出願人が補正書を提出することで、特許決定の可能性を高め、正確な審査を可能とするための制度である。

 

 一括審査制度とは、2015年度に導入された制度であって、一つの製品に関連した特許・実用新案登録・商標・デザイン出願について、出願人が望む時期に一括的に審査する制度で、新製品の発売時期前に製品に係る知的財産権ポートフォリオを形成するために、企業の事業戦略に従って望む時期に関連出願を一括的に権利化することを可能とするための精度である。

 

 一括審査制度において、申請が所定の要件を満たす場合、審査着手前に一括審査説明会を開催し、申請人が、担当審査官に一括審査申請出願について説明し、その出願が一つの製品に関連した出願であるということを説明する。

 

 このような制度が導入されたことにより、従前からの拒絶理由通知書の受領後の面接の他にも、面談を行う機会や方法の選択肢が増えた。

 

 

【留意事項】

(1)面接は必ず代理人または出願人がしなければならないが、必要に応じて発明者や技術担当者が代理人に同行することは可能である。

(2)外国人が面接に同行する場合、パスポートを持参する必要がある。パスポートがないと特許庁に出入りすることができない。

(3)外国人が面接に同席する場合、外国人の発言については通常出願人側において韓国語への通訳をする。

(4)面接前には、あらかじめ面接内容をまとめておき、面接時に審査官に正確に伝達し、また審査官の意見を十分に聞いて、これに対応することが望ましい。

■ソース
・特許・実用新案 審査指針書
■本文書の作成者
崔達龍国際特許法律事務所
■協力
日本技術貿易株式会社
■本文書の作成時期

2017.02.23

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