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イランにおける商標出願時の商品役務記述の留意点

2017年06月13日

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■概要
イランでは、ニース国際分類の第10版を採用しているが、第33類(ビールを除くアルコール飲料)および第32類のアルコール飲料は、登録が認められていない。イラン知的財産庁(IIPO)は、電子出願システムの採用により、出願時における指定商品および役務に関して任意の記述を受け入れなくなったため、商標出願人は、指定商品または役務を世界知的所有権機関(WIPO)のニース協定に基づく「商品およびサービスの国際分類」における商品または役務の一覧表から選択して、各指定商品または役務についての正確なWIPO索引番号を提示する必要がある。
■詳細及び留意点

 イランでは、商品および役務に関するガイドラインとして、ニース国際分類の第9版を採用しているが、第33類(ビールを除くアルコール飲料)および第32類のアルコール飲料は、イランでは登録できない。

 

 イランにおいては、一出願多区分制度を採用しているため、一つの出願に複数の区分を含める出願が認められている。

 

 現在、IIPOの商標局における商標登録手続は、電子出願システムにより遂行されている。この電子出願システムは、登録手続の迅速化を目指しており、出願の受理および出願番号の付与は、完全なペーパーレス化により事実上即時に遂行されている。

 

 この電子出願システムにおける商品および役務は、ニース国際分類に従い45の区分に分けられているが、上記に挙げた第33類および第32類のアルコール飲料は除かれている。

 

 イランにおける電子出願システムの利点は、出願人により直接情報が入力されるため、IIPOにおいて再び手動で入力する事による入力ミスがない事である。ただし、出願時に何らかの不備があった場合、出願後に出願内容を修正することはできない。

 

 IIPOは、電子出願システムの採用により、出願時における指定商品および役務に関して任意の記述を受け入れなくなったため、商標出願人は、必ず指定商品または役務をWIPOのニース協定に基づく「商品およびサービスの国際分類」における商品または役務の一覧表から選択して、各指定商品または役務についての正確なWIPO索引番号を提示する必要がある。ただし、今のところ、イランの電子プラットフォーム上の商品および役務一覧は、全てのWIPO索引番号を完全には網羅していないので、電子プラットフォーム上でWIPO索引番号が付されていない商品または役務に関しては、指定することができないため、実務上、このような商品または役務を指定した出願をすることはできない。

 

 商標出願人または商標権者が、イランにおける出願、登録または更新の時点で、商標の使用または使用意思を証明しなければならないという明示的要件は存在しない。ただし、登録商標がイランにおいて3年以上にわたり使用されていない場合、当該登録は不使用を理由として第三者により不使用取消訴訟を受ける可能性がある。登録商標を用いて提供される商品もしくは役務に重大な変更が行われた場合に、この不使用取消訴訟を提起されると、当該登録商標は不使用取消の対象となり得る。ただし、登録商標の指定商品もしくは役務と変更後の商品もしくは役務が、実質的に類似の商品もしくは役務に関して使用される場合には、商標権者は当該商標に対する権利を維持することができる。

 

 登録商標の指定商品もしくは役務に関する軽微な変更は、新規の出願を提出しなくても許容されるが、商品もしくは役務の実質的な変更が行われた場合は、当該商標の保護を望む商標権者は、新規の出願を検討する必要がある。

■ソース
・イラン商標法
■本文書の作成者
Saba & Co.  (中東・北アフリカ諸国の知的財産権を専門に取り扱う法律事務所)
■協力
日本技術貿易株式会社
■本文書の作成時期
2017.02.14
■関連キーワード
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